写真が自動的に消滅するメッセージングアプリ「Snapchat」を手がけるSnapchatは、ユーザーから投稿された写真を画像認識し、その内容に適した広告や電子クーポンなどをユーザーに提示する技術を考案した。
同社がこの技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間2016年7月14日に「OBJECT RECOGNITION BASED PHOTO FILTERS」(公開特許番号「US 2016/0203586 A1」)として公開された。出願日は2015年1月9日。
この特許は、投稿された写真を画像認識し、あらかじめ設定されていた条件と一致するフィルタを選び出し、そのフィルタを使ってユーザーのスマートフォン画面を操作する技術を説明したもの。フィルタで元の写真に別の画像を合成したり、写真の内容に適した広告をフィルタで表示したりといったことに応用できる。
まず、ユーザーが自分でフィルタを作るとしよう。たとえば、ユーザーがゴリラの写真をアップロードし、エンパイアステートビルを条件として設定し、フィルタに「キングコング」というタイトルをつけておく。
この状態で、ユーザーが別のエンパイアステートビルの写真をアップロードすると、画像認識で条件に一致するフィルタが選ばれ、ゴリラの画像が提示される。フィルタの機能として、アップロード画像(この場合はエンパイアステートビル)にフィルタの画像(この場合はゴリラ)を合成する、といった処理が可能だ。
この特許は、広告表示にも適用できる。たとえば、Snapchatや広告主などがあらかじめコーヒーの画像を条件とするフィルタを用意しておき、ユーザーがそれに類する画像をアップロードするとフィルタでカフェやコーヒー豆の広告を表示する例だ。広告を表示する際、同じ条件のフィルタに複数の広告をひも付けておき、掲載料の高い広告を選んで表示する応用も考えられる。
フィルタで表示するコンテンツとして、広告だけでなく、単純な割引クーポンやサービスメニューの残数を表示する動的な電子クーポンなども、この特許でカバーされる。
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