Androidがシンプルになる。Androidは多くの面で変化を遂げてきたが、最新バージョン「Android O」はこれまでよりもすっきりとしていて、通知、カットアンドペースト、「Android Instant Apps」によるアプリ機能がシンプルになり、AIを通じて大量のコンテキスト情報が取り込まれる。Android Oがスマートフォンで最も革新的なリリースになるかと言えば、おそらくそこまでではないだろう。だが、タスクが全体的に簡単になるなら、それでいい。ここで他に重要なのは、Androidのフレームワークが開発者にとってもシンプルになるということだ。効率の向上は「Android Things」など他のAndroidサービスにも広がるので、開発者に歓迎されるはずだ。
Google AssistantがAppleの「Siri」を排除するかもしれない。もう認めよう。Siriは市場で最もスマートなアシスタントではない。Google Assistantの方がスマートであり、AIと機械学習によってさらにスマートになるだろう。同社はGoogle Assistantを「iPhone」に対応させることで、「iOS」における役割を「Googleマップ」などのコアサービス以上に大きくしようとしている。
インフラが鍵になる。機械学習向けに設計されたカスタムチップ「Tensor Processing Unit」(TPU)の次世代バージョンも発表された。2016年のGoogle I/Oで披露された第1世代のTPUは、すでにトレーニング済みの機械学習モデルを実行するように設計されていた。Pichai氏は、AIファーストのアプローチには新たなインフラのアプローチが必要だと述べている。このインフラは主に、法人市場を対象としたGoogle Cloud Platformで利用される見込みだ。
Android ThingsはこれからのAndroidで最も興味深いプラットフォームになるかもしれない。Android Thingsを組み込んだデバイスが増えつつある。それを進めているのが、Qualcommが買収中のNXP Semiconductorsなどのパートナー各社だ。Android ThingsはGoogleの「Cloud IoT Core」プラットフォームに対応しており、複数のエッジシステムで採用が予定されている。Android Thingsは今後数カ月にわたって勢いを増すだけでなく、Androidファミリーのなかでも特筆すべき存在になるかもしれない。
Googleは人材市場をターゲットにしている。Pichai氏は、Googleの検索機能によって人と仕事を結び付けていくと語った。そのアプローチには機械学習とAIも活用される予定で、同社は求人市場の多数の企業と提携関係を結んでいる。FedExやJohnson & Johnsonではすでに利用が始まっており、最終的にはさらに多くの企業の求人検索で導入されていくだろう。現時点でまだはっきりしないのは、Googleがさらに幅広い人材管理スイートを展開し、Google Cloud Platformや「G Suite」と連携させていくのかどうかだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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