Facebookは、同SNSで政治的意見を偏向させるために偽情報を利用することを目的とする組織的活動にターゲットを絞ることで、偽ニュース対策を強化する。
Facebookは米国時間4月27日に公開したホワイトペーパーで、ここ数年でFacebookは政治的な討論の場となっているが、米国やフランスで最近実施された選挙期間中などに、Facebookを利用して、特定の地政学的な結果に対する政治的感情をゆがめた組織もあると記した。Facebookは、同社が「情報操作」とするものの影響を受けることなく、Facebookのコミュニティーが安全に真正な市民活動に携われるようにする責任があると述べた。
Facebookは、「セキュリティ対策を拡大して、アカウントのハッキング、マルウェア、スパム、金銭的詐欺といった従来からの悪質な行為だけでなく、民間の議論を操作したり人々を欺いたりしようとする、一見しただけではわからない潜行的な形の乱用にも対応しなければならない状況にある」と説明した。
Facebookは、情報操作活動の3つの主な要素として、ターゲットを定めたデータ収集、コンテンツ作成、虚偽の拡散を挙げた。これについて、一般公開されていない情報を盗んで公開する、情報の真偽にかかわらず、偽アカウントを利用してその内容を第三者に拡散する、複数の偽アカウントを組織的に利用して、一部の意見を増長し、他の意見を抑制するなど政治的な議論を操作するといった行為であると説明した。
「こうしたページには正当で無関係のコンテンツが含まれており、表面的には自分たちの目的からそれていることもある」とFacebookは述べた。
Facebookによると、同一コンテンツを繰り返し投稿しているなどの行動パターンを識別することで、偽アカウントの選別に機械学習が役立っていると述べた。その効果を示す例として、フランスで3万件を超える偽アカウントを検出し、削除することができたとしている。
「Facebookは、重大な岐路に立っている」とFacebookは述べた。「すべての人がわれわれと同じビジョンを持っているわけではなく、壊そうと企む者もいるというのが現実だ。しかしわれわれは、当社のプラットフォームに安全かつ安心して市民活動に携われる環境を確保することで、この新しい情報エコシステムが建設的に形作られるように支援する立場にある」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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