ネットショップ構築のShopify、独自のカードリーダーを発表

Natalie Gagliordi (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 吉武稔夫 (ガリレオ)2017年04月21日 11時20分

 Shopifyは、同社のEコマースプラットフォームをもっとオフラインで使いやすくするための新製品をリリースする。同社は米国時間4月20日、実店舗における小売環境のPOSハードウェアとShopifyのオンラインサービス向けエコシステムを結びつける独自のクレジットカードリーダーをリリースすると発表した。


Shopifyの新たなPOSカードリーダー

 この小型リーダーは無線で携帯電話やタブレットに接続する。EMV規格に対応するほか、ICチップ付きカードと磁気ストライプ式カードの両方で利用でき、決済ごとにかかる手数料は2.4%だ。

 Shopifyによると、これは社内で開発した初めてのハードウェアということだが、「Android Pay」や「Apple Pay」などの非接触型決済をサポートし、タップ、チップ、スワイプに対応する。Shopifyの既存のPOSソリューションを導入している加盟店はリーダーの料金として29ドルを支払うことになるが、新規顧客およびShopifyのPOSをまだ利用していない既存の加盟店は無料でリーダーを導入できる。

 Shopifyの加盟店からすると、このカードリーダーは、オンラインであれ対面であれ、店舗に接続しているシステムの数を減らす方法を探している店舗に訴求するはずだ。多くの小規模事業主は寄せ集めの技術を使っているため、これら1つ1つの技術をすべて1カ所に集約して連携させるのに役立つものであれば、大きなセールスポイントになる。

 Shopifyで最高製品責任者(CPO)を務めるCraig Miller氏は次のように述べている。「Shopifyはすでに業界をリードするEコマースプロバイダーとして知られているが、チップとスワイプに対応した新たなPOSハードウェアによって、われわれは小売業界への徹底した投資を実践していくことになる。今後、当社の加盟店はすべてShopifyを利用して、自社ビジネスのあらゆる側面を、あらゆるインタラクションで強化できる」

 Shopifyはさらに、消費者が自身の決済情報をShopify内に保存できる機能「Shopify Pay」の提供も開始する。この機能を使うと、Shopifyの加盟店を訪れる買い物客は、来店するたびに配送先やクレジットカード情報といった決済に必要な個人情報を再入力しなくても買い物ができるようになる。

 Shopify Payにより、Shopifyはレジでの会計に必要な手順の数を16から2に減らしたという。この機能をテストした加盟各店では、Shopify Payによって会計にかかる時間が40%短縮された。

 Shopify Payは、売り上げの大半をモバイルデバイス利用者から得ている加盟店にとって最も役に立つだろう。Shopify自身のデータによると、Shopify加盟店のトラフィックの69%は、モバイルデバイスで買い物をする消費者によるものだという。したがってShopify Payは、モバイルで購入するユーザーの流れを効率化し、モバイル利用の決済体験を改善し、モバイルでのコンバージョン率を高める助けになるはずだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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