感性を学習するパーソナルAI「SENSY」を開発するカラフル・ボードは4月3日、総額8億円の資金を調達したことを発表した。
はるやまホールディングスのグループ会社であるミック、TSI ホールディングス、VINX(ヴィンクス)の3社を引受先とする第三者割当増資と、日本政策金融公庫の資本制ローンおよび新株予約権付融資制度を活用したファイナンススキームによって調達した。同社の累計調達額は11億円。これに合わせて、戦略的パートナーとなる、はるやまホールディングス、TSI ホールディングス、ヴィンクスの3社と業務提携した。
同社では、2016年からはるやま商事と「パーソナライズDM」を展開。SENSYが顧客1人ひとりに推奨した商品をダイレクトメール(DM)に掲載した結果、来店数が通常のDMよりも58.7%多く、売上高も2000万円上回ったという。今後は、SENSYの技術を活用して、マーケティングツールとしての活用を広げるとともに、紳士服を中心とするビジネスウェアの新しいスタイリング提案手法について研究開発するとしている。
TSI ホールディングスは、傘下に「ナノ・ユニバース」や「ナチュラルビューティーベーシック」など37ブランドを擁し、約1400店舗と27のECサイトを運営するアパレル企業。今後は、需要の読みにくいアパレル製品の需要予測にSENSYのパーソナルAI技術を応用し、マーチャンダイザー(MD)の最適化エンジンを共同開発するとしている。これにより、不良在庫の削減、機会損失の低減、MDオペレーションの高度化を目指す。またEC分野を視野に、顧客マーケティングの高度化でも共同研究を進める予定。
VINXは、百貨店や専門店などの小売業向けに、POSシステムや店舗管理システム、CRMシステムなどを提供している。今後は、ファッションや美容、ドラッグストアなどの小売業に対して、VINXのPOS、CRM、MDなどのシステムと、SENSYプラットフォームやAI技術を連携したサービスを共同して推進するとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス