カードいらず、40秒で出金できる「スマホATM」--セブン銀行とじぶん銀行

セブン銀行代表取締役社長のニ子石謙輔氏(左)とじぶん銀行代表取締役社長の鶴我明憲氏(右)
セブン銀行代表取締役社長のニ子石謙輔氏(左)とじぶん銀行代表取締役社長の鶴我明憲氏(右)

 セブン銀行とじぶん銀行は3月23日、キャッシュカードやクレジットカードを使わず、スマートフォンアプリのみで出入金ができる「スマホATM」を発表した。3月27日午前10時から、全国2万3000カ所のセブン銀行で使えるようにするという。

 じぶん銀行のユーザーは、 「じぶん銀行」アプリ( iOS/Android)を起動後に「スマホATM」のメニューを選択。アプリで引き出したい金額を入力したあとに、ATM機器の「スマートフォン出金・入金」メニューを選ぶとQRコードが表示される。これをスマートフォンで撮影して送信すると、企業番号(じぶん銀行は「8333」)が表示されるので、ATMにその数字と口座の暗証番号を入力することで紙幣を受け取ることができる。スムーズな操作なら、40秒ほどで出金が可能だという。

「スマホATM」の利用の手順
「スマホATM」の利用の手順

 同日の記者発表会では、セブン銀行代表取締役社長のニ子石謙輔氏が登壇。2001年に開業したセブン銀行は、コンビニエンスストア「セブン-イレブン」の店内や、空港、商業施設などで使えるATM機器を、全国2万3000カ所に設置しており、年間で約8億件の取引実績があるという。ニ子石氏は、これまで主流だったキャッシュカードに加えて、スマートフォンでの出入金が可能になることで、消費者の利便性をより高められると説明。「新たな金融サービスのプラットフォームへと展開するステージに入った」と意気込みを語った。

 続いて、じぶん銀行代表取締役社長の鶴我明憲氏が挨拶。じぶん銀行は、三菱東京UFJ銀行とKDDIが2008年に共同設立したインターネット銀行だ。2月末時点で240万口座を開設しており、預金は7600億円に及ぶという。今後は、スマホATMを提供する3月27日にじぶん銀行アプリを大幅に刷新し、「タイムライン」への通知情報を増やすほか、外貨損益管理機能なども追加する予定。また、夏には為替相場変動予想をプッシュ通知する「AI外貨預金サポートサービス」を提供する予定だという。

企業番号を表示したところ
企業番号を表示したところ

 気になるスマホATMのセキュリティについては、じぶん銀行アプリの使用に指紋認証が求められるほか、口座の暗証番号などと組み合わせることで高いセキュリティを担保できると説明。また、QRコード読み取りによって、アプリ利用者とATMを操作する人が同一人物であると確認できるため、なりすましも防げるとした。仮にスマートフォンを紛失しても遠隔で情報を消去できるほか、新たなスマートフォンで設定することで、届け出をしなくてもスマホATMを使える点も強みだとした。


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