Instagramではハッシュタグ「#卒業」(65万件)が増加する。そのほか、「#卒業式」(68万件)、「#卒業旅行」(47万件)、「#卒業おめでとう」(5万件)などがある。「#卒業まで」(1万1000件)は、「#卒業まで#あと3日」などと、カウントダウンに使われている。Instagramの方がSNOWによる加工が少なく、女子大生による羽織袴や着物姿写真が多いようだ。複数の写真を1つの投稿としてまとめて投稿する機能が人気で、卒業関連の写真や当日の様子、前後左右から見た着物の写真などがまとめて投稿されている。
MixChannelでは、「卒業」テーマの音楽に乗せた動画が多数投稿されている。動画は、これまでの3年間を振り返る写真をすべて盛り込める点が良いようだ。自分たちの中高生時代とイメージが合う音楽を選び、曲に乗せて編集している。大好きだった人たちにプレゼントする意味もあるようで、写真に写っている人の名前と「DAISUKI♥」などのメッセージを載せているものも多い。
なお、ミクチャでは音楽でソートできるようになっている。卒業や別れ・旅立ちの歌の中でも、レミオロメンの「3月9日」(YouTubeに多数のカバー曲を投稿している“粉ミルク”によるカバー含む)、FUNKY MONKEY BABYSの「桜」、コアラモード.の「ありがとう、そしてさよなら」、川嶋あいの「旅立ちの日に…」などが人気となっている。
顔写真や制服写真をSNSに載せることは、やはりあまりお勧めしない。しかし、彼女たちが投稿している写真はどれも楽しそうでキラキラしている。SNSの登場で人間関係のトラブルは増えたが、同時に楽しい時間を残せたり、人間関係をつなぐために役立っていることは確かだ。大切な人間関係がたくさんあることは、進学・就職後もきっと彼らの心の支えとなるだろう。
進学・就職後は、SNSへの投稿が自分の人生に与える影響がもっと大きくなるので、投稿する内容や公開範囲には気をつけて使ってほしいと思う。高校生・大学生になると、また違う問題が現れてくるので、保護者は引き続き彼らの利用を見守っていただけると幸いだ。
高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。
ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/
Twitter:@akiakatsuki
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