2日目となる11日の「BlueMoon Theater」には最上静香役の田所あずささん、ジュリア役の愛美さん、真壁瑞希役の阿部里果さん、七尾百合子役の伊藤美来さん、天空橋朋花役の小岩井ことりさん、高山紗代子役の駒形友梨さん、篠宮可憐役の近藤唯さん、永吉昴役の斉藤佑圭さん、舞浜歩役の戸田めぐみさん、二階堂千鶴役の野村香菜子さん、北上麗花役の平山笑美さん、所恵美役の藤井ゆきよさんが出演。疾走感あふれるBlueMoon Harmonyの「brave HARMONY」に象徴されるような、かっこよさを強調する曲やしっとりと聴かせる曲など、歌の力で魅了するステージが展開された。
この日に限らず、キャスト陣は演じるアイドルを意識した髪型をしてたが、とりわけ愛美さんは髪を赤く染めていたことからインパクトは抜群。ステージでは自らギターを弾いてソロ曲を披露する愛美さんだけあって「ライブハウス武道館へようこそ」とあいさつすると大盛り上がり。また小岩井さんのあいさつでは「天空騎士団 七の誓い」を復唱。歌のパフォーマンスで魅了るステージとはひと味違う、明るさにあふれたトークもあり、その光景をファンは楽しんでいた。一方で、最後のあいさつでは感極まるキャストが続出。この日にかけてきたことや、演じるアイドルへの思いが切々と語られると、惜しみない拍手と声援が飛び交っていた。
中盤では木戸衣吹さんと大関英里さんがサプライズで登場し、近藤さん、阿部さん、平山さんの5人でTAシリーズのオリジナルメンバーでの「赤い世界が消える頃」という、ホラーテイストあふれる楽曲を歌い上げていた。また、終盤では麻倉ももさん、雨宮天さん、小笠原早紀さんがサプライズで登場し、田所さん、平山さんによる「クレシェンドブルー」のオリジナルメンバーによる、コミック版の特典CDに収録されていた「Flooding」を披露。これまでクレシェンドブルーの曲は披露されていても5人そろってのステージがなかったため、初めてそろった5人に大きな歓声が沸き上がっていた。
印象的だったのは、田所さんによる「Precious Grain」。実はコミック版において、静香が武道館のステージを目標としている姿が描かれており、後の田所さんも念願のステージにたった静香の気持ちを取り入れて歌ったと語っていた。この曲自体は最初の持ち歌として数多くの場面で歌い続けられて楽曲でもあるのだが、とてつもないほどの歌声の圧力を感じ、この曲に対する伸びしろはどこまであるのかと思ってしまうぐらいに圧倒された次第だ。
野村さん、駒形さん、小岩井さん、斉藤さんが披露した「星屑のシンフォニア」も印象的。これは、765プロの星井美希(長谷川明子さん)を加えた5人によるユニット「ミルキーウェイ」と楽曲となっているが、間奏で言っていた4人からのメッセージの頭の文字をつなげると、その場にいなくてもともにあることがわかる隠れたメッセージも盛り込まれており、歌声もさることながら“絆”を感じられるシーンとなっていた。
3日目となる12日の「Starlight Theater」には春日未来役の山崎はるかさん、箱崎星梨花役の麻倉ももさん、北沢志保役の雨宮天さん、大神環役の稲川英里さん、高坂海美役の上田麗奈さん、野々原茜役の小笠原早紀さん、宮尾美也役の桐谷蝶々さん、豊川風花役の末柄里恵さん、徳川まつり役の諏訪彩花さん、馬場このみ役の高橋未奈美さん、松田亜利沙役の村川梨衣さん、周防桃子役の渡部恵子さんが出演した。
この日は仲間とともに歩んでいくことを描いたStarlight Melodyのテーマ曲「Starry Melody」に象徴されるように、1日目の明るさや楽しさ、そして2日目の歌声で魅了することの2つをあわせもった、ミリオンスターズが持つ魅力を濃縮したようなステージが展開された。アイドルの個性が際立つ楽曲やみんなで盛り上がれる曲、暖かい気持ちになれるような曲や妖艶な魅力を振りまくような曲まで、バリエーションの豊かさを感じさせるものとなっていた。
後半ではまず、稲川さんと渡部さんに加え、田村奈央さん、浜崎奈々さん、愛美さんがサプライズで登場し、TAシリーズオリジナルメンバーによる「侠気乱舞」を披露。この曲は「背中で語る任侠モノ」がテーマとした劇中劇の主題歌となっており、そのときの配役において、1日目に出演していた田村さんと浜崎さんは木下組、2日目に出演した愛美さんは助っ人として登場する風来坊役、3日目に出演していた稲川さんと渡部さんは魅梨音組という、偶然だと思われるが出演者の組み合わせの妙を感じてしまうところがあった。そして、アイドル世界とはひと味違うかっこよさを存分に引き出しながら、歌声を響かせていた。
また終盤においては、藤井ゆきよさんがサプライズで登場し、稲川さん、上田さん、桐谷さんとともに、ユニット「灼熱少女(バーニングガール)」の曲「ジレるハートに火をつけて」を披露。本来は種田さんもユニットメンバーではあるが、前述のように今回は不在。それでもステージは4人だが、その存在を示すように5つのスポットライトがステージ上にあてられたり、間奏のメッセージでは“5人”という言葉が出てくるなど、思いをのせたステージを見せていた。
そして、田所あずささんとMachicoさんも、山崎さんが呼び込む形でサプライズ登場し、コミック版の特典CDに収録されていた「君との明日を願うから」を披露。コミック版の終盤を思い出すような場面でもあり、さらにスクリーンにはこれまでの武道館ライブのシーンを映し出すなど、これまでの集大成を感じさせるシーンにもなっていた。実際、山崎さんはこの曲の披露を持って、リリースされた全ての楽曲が、なんらかの形でステージで歌われたことを語っていた。そして新たな一歩を踏み出す意味を込めた新曲の「Brand New Theater!」を初披露目すると大歓声がわき起こっていた。
そして最後の1曲、Thank You!の披露というタイミングで、場内がどよめくほど明らかに多くの人影がステージ上に登場。この日のサプライズゲスト以外にも、1日目と2日目の出演者も含めたミリオンスターズのキャスト陣36人が勢ぞろい。これまでも幾多のイベントでキャスト陣が「全員で歌いたい」と語っており、ファンにとっても願っていた光景。そしてスクリーンに映し出されたのは、曲にあわせて歌い踊る3Dモデルの琴葉の姿。全員がそろったThank You!は、夢のようなひとときと味わうように会場にいたみんなで歌い上げていた。
筆者もミリオンライブ!については初期段階からプレイをしたり動向を見ているが、アイドルマスターのコンテンツでも後発かつ、ソーシャルゲームとしても先行しているコンテンツもあったことから、いきなり大きな支持を受けたわけではなかった。そんななかでも、イベントやライブといったさまざまな形でアピールを続けて魅力や存在感を出していったほか、CDなどの周辺展開やストーリーを持たせたゲーム内の展開や連動施策といった地道な活動の積み重ねでこの場所に到達したものととらえている。
と同時に、765プロライブ劇場を発展させるべく劇場で公演を行う設定があり、アイドルたちが一丸となって劇場を盛り上げていくという仲間との絆が、ゲームやミニドラマなどを通して描かれているが、それを感じさせるようなキャスト陣のアイドルに対する愛着とともに、観客であるファンの“プロデューサーさん”の熱量の高さも、ここまで押し上げた要因と感じられるほど、この3日間の熱気は今まで感じたなかでも、すごく高いものと感じたところだ。
発表時に登壇した坂上氏は「一歩ずつ着実に、みなさんとともに踏み出していくことを大事にして進めていく」と語っていた。少なくともシアターデイズのPVで3Dモデルのアイドルたちが歌い踊る姿が映し出されたときの歓声、そして事実上のオリジナル短編アニメーションと言える4周年記念PVの反響を見ていると、ちゃんとこの先があるというメッセージにも受け取れ、ファンも未来を感じ取ったように見受けられた。
最後の1曲に入る前、山崎さんは「いつの日か、ミリオンスターズ全員で最高のステージを届けたいと思います」とメッセージを送った。そして、サプライズ続きだった今回の武道館ライブにおける、本当に最後のサプライズともいえるものが終演後に用意。看板に飾られていた花のなかで空白だったはずの1枚が、種田さんからのメッセージ入りのものになっていた。
(C)窪岡俊之 (C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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