自撮りといえば、数年前までは若い女性の間でのブームと考えられたものの、LINEへのインタビューでも触れられていたように、今ではコミュニケーション手段の一つとして幅広い層に広がっている。友達や家族など複数人で撮ることも増え、孫と祖父母が自撮りをして、祖父母がその写真をスマートフォンの待ち受けにするケースもあるようだ。
また、若年層のユーザーの多くは、自撮りなど複数のカメラアプリを使い分けるのが主流のようだ。それでは、「自撮ラー(自撮りする人)」はどういったアプリを使っているのだろうか。撮影時のコツやトレンドもあわせて、自撮りや若年層のトレンドについて連載を持つ、りょかち氏に話を聞いた。
りょかち氏が使用しているカメラアプリは6つほど。撮影はB612、Foodie、SNOWのほか「Camera360」を使用し、加工系は「Instamag」「PicsArt」などを使用するという。以前は、Camera 360の人気が高かったものの、最近ではB612に人気が移ってきているという。
自撮りはリアルコミュニケーションの手段の一つのため、こうしたアプリは複数人と撮ることを想定した機能が豊富だ。人物に犬や猫の耳や鼻を自動で合成するようなフィルタでは犬の種類を別々にしたり、天使系のフィルタでは一人だけ悪魔に変わっていたりと、楽しく撮影するための工夫が盛り込まれているという。
りょかち氏によると、「最近は動画が流行っているため、動画用にアプリを組み合わせようといろいろ試している。たとえば、『『Flipagram』(ショートムービー作成アプリ)で作成した動画をSNSにアップロードしたり、友達とプレゼントしあったりしている」という。誕生日などは、当人とその子の写真を集めた5~10秒程度の動画を作成してプレゼントするのが流行っているそうだ。
動画といえば、ショートムービーを送り合うSnapChatも10代で利用が広がっている。Instagramが「ストーリー」というショートビデオを投稿する機能を搭載したことで、動画を送り合うという文化が20代にも浸透してきているという。
りょかち氏によると、自撮りする際のポイントは大きく2つあるようだ。
1つ目のアドバイスは、スマートフォンを近づけることで、見せたくない輪郭であったり、不要な部分を切って意図的に見切れるようにすることで、自信のあるところだけを強調する方法だ。犬や猫などのフィルタも、見せたくない部分を隠す用途に有効で、顔すべてに自信がない女性でも自撮りするようになった一つの理由でもあるという。
また2つ目は、これまで自撮りの王道だった上目遣いを発展させたもので、スマートフォンを前のめりに角度をつけることで、上から撮るよりも自然な上目づかいを演出できるという。多くのモデルでも実際に使われている手法のようだ。この2ポイントは男女共通だとしつつ、男性の場合はキメすぎないように“盛り”具合を調整するとよいという。
りょかち氏のアプリの使い分けはこうだ。ナチュラルに“盛る”場合は、camera360やB612を使用し、加工強度の高いSNOWは手軽に自撮りしたい場合に使うという。また、食事や風景など、自撮り以外の写真をおしゃれに撮りたい場合はFoodieを使うようだ。食事撮影に最適化されたフィルタが風景写真でも“Instagram映え”するからだという。
フィルタについては、可愛く撮りたい場合はピンク系のフィルタを使用し、クールな雰囲気にしたい場合はブルー系がオススメのようだ。特にピンク系を使用する場合は、白い光の中で使用すると雰囲気がより可愛くなるという。また、コントラストを高めてハッキリした色調のフィルタは、大人っぽさを演出する時に使うようだ。
最近では、「Beautycam」というアプリを使い、マンガのように目をグルグルに加工した写真をSNSで見かけるようになった。移り変わりの早いカメラアプリ業界だが、こうした基本のテクニックを覚えておけば、より楽しく自撮りできるようになるだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス