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富士通、フランスで60億円以上投資へ--AIの共同研究やスタートアップと連携

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 富士通は3月9日、フランス政府と連携し、同国のデジタル革新を支援するイノベーションプロジェクトを立ち上げたと発表した。新サービスの開発や新技術の獲得など、今後5年間で5000万ユーロ(約60億円)以上の投資を実施する。

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(左から)富士通代表取締役社長の田中達也氏とフランス首相のベルナール・カズヌーヴ氏

 フランスは、「Fortune Global 500」に入る大手グローバル企業が多く、どの企業もデジタル革新を優先課題に捉えているという。同社は、「つながるサービス」をグローバルで展開する上で、フランスは戦略的に重要な市場の一つと考えているほか、機械学習やディープラーニングなどAI分野で強いエコシステムが存在しており、同社がデジタルビジネスを開発・展開する上で重要な拠点となるという。

 2016年7月より、富士通のノウハウとフランスの技術とを組み合せたイノベーションを加速させるため、フランス政府やフランス貿易投資庁と協議を進めており、フランスの複数のテクノロジ企業や研究機関、スタートアップなどと連携したイノベーションプロジェクトを立ち上げている。

 プロジェクトでは、センター・オブ・エクセレンス(CoE)を設立。CoEは、AI分野にフォーカスした専門集団拠点として、イノベーション分野で世界有数の研究・技術クラスタの一つである、パリ市サクレ地区のEcole Polytechnique内にある「Drahi X-Novation Center」内に設置する。

 CoEでは、機械学習やディープラーニング、自然言語処理分野の技術・サービス開発を、富士通グループのAI関連研究部門、開発部門と連携。CoEで開発した技術を、同社のデジタルビジネスプラットフォーム「FUJITSU Digital Business Platform MetaArc」上で提供するソリューションなどに展開し、ヨーロッパや中東、アフリカを中心にグローバルで提供。予兆分析に注力し、経営課題の解決を支援するという。

 また、フランス国立情報学自動制御研究所(INRIA)と、AI分野における共同研究を2017年度から開始。両社の技術を融合し、既存の機械学習では課題の多いIoTデータの分析研究に注力する。共同研究で得られた成果は、富士通のAI「Human Centric AI Zinrai」にフィードバックするという。

 そのほか、スタートアップとの連携も強化。富士通では、従来からフランスのスタートアップとの連携を進めており、過去5年間でRunMyProcessとUShareSoftの2社を買収。両社のサービスをMetaArc上に展開し、フランスを含めたグローバルに提供している。

 2016年11月からは、Scalityと共同でコールドデータストレージに着目した大陸間データセンター連携の実証実験を開始。2017年度には、フランスの研究機関とも連携し、国際的なデータ共有を可能にする効率的なスケールアウト型オブジェクトストレージの実現を目指すという。

 デジタル人材育成にも力を入れており、CoEを設置するDrahi X-Novation Centerに在籍するスタートアップに、実際の開発プロジェクトに参加する場を提供。Ecole Polytechniqueの優秀な学生やインターンを受け入れ、実際のビジネスにもとづいた研究や実商談に関わる機会を提供。フランスにおけるデジタル人材の育成に貢献するとしている。

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