米中央情報局(CIA)は、電話やコンピュータ、スマートテレビをハッキングするための大規模なツール群を所有しているかどうかに関係なく、自分たちは使命を果たしているだけだと主張した。
WikiLeaksが、「iPhone」や「Android」スマートフォン、コンピュータ、自動車、スマートテレビをハッキングするCIAのツール群に関する記述を含むとされる文書数千点を公開した。それを受けて、CIAはスパイとスパイの対決において、自らの立場を守ろうとしている。
CIAはそれらの文書の真偽について未だに肯定も否定もしていないが、ハッキングや情報収集こそまさにCIAの使命である、と主張している。
CIAの広報担当のJonathan Liu氏は電子メールで送信した声明の中で、「この国を外国の敵から守るため、革新的な発想をして、最先端の技術を利用し、防御の第一線になることはCIAの使命である。米国には、そこまでして守る価値がある」と述べた。
WikiLeaksが「Vault 7」というコード名で公開したこの文書は、「iPhone」や「Android」搭載スマートフォン、「Windows」や「Linux」コンピュータに搭載されるOSに、CIAが侵入できた可能性があることを示唆している。つまりCIAは、デバイスに保存されたデータ、さらには「WhatsApp」や「Signal」「Telegram」といった人気の高いサービスを利用して送信される暗号化されたメッセージにもアクセスしていたことになる。ハッキングによって、「Samsung Smart TV」のようなガジェットが傍受のためのデバイスになりうるとWikiLeaksは述べている。
CIAは、米国人は心配すべきでないとしている。CIAは最高級のハッキングツールを持っていると豪語するが、同局が米国国民にスパイ行為を働くのは違法であることも強調した。
さらに、真偽はともかくとして、WikiLeaksが国家の安全を危険にさらすおそれのある情報を開示したことについて批判も展開した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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