世界一のベンチャーを決める「Startup World Cup」--日本からはユニファが参戦

山川晶之 (編集部)2017年03月02日 18時11分
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 米国Fenox Venture Capitalは3月2日、16地域のベンチャー企業が優勝賞金100万ドルをかけて競う「Startup World Cup 2017」を、現地時間3月24日に開催すると発表した。


(左から)経済産業省新規事業調整官の石井芳明氏、ユニファ代表取締役の土岐泰之氏、Fenox Venture Capital共同代表パートナー&CEOのアニスウッザマン氏

 同組織は、世界14カ国で投資活動をしているベンチャーキャピタル。日本でも、過去2年間で30億円ほど投資しており、メタップス、マネーフォワード、テラモーターズなども投資先の一つだという。Startup World Cupは、各国のスタートアップが自社サービスをプレゼンするピッチイベントとなっており、今回が初の開催となる。


日本での投資先

 参加国は、米国、日本、英国、台湾、中国、韓国、インド、インドネシア、オーストラリア、ルクセンブルグ、チェコ、チリ、南アフリカ。すでに各国で予選を実施。日本では100社の応募があり、最終的に10社を選出。その後、最終予選を経て、保育業のデジタル化を支援するユニファが日本代表に選ばれた。

 決勝は、シリコンバレーのあるサンフランシスコで実施。基調講演には、アップル創業者のスティーブ・ウォズニアック氏、Evernote創業者のフィル・リービン氏、スポーツウェアブランド「FUBU」の創業者のデイモンド・ジョン氏、Reddit共同創業者のアレクシス・オハニアン氏が登壇する。

 世界中のスタートアップのみならず、大企業、投資家も集結するため、コネクションを広げる機会としても有効だとFenox Venture Capital共同代表パートナー&CEOのアニス・ウッザマン氏は語る。2018年の開催もすでに計画中とのことで、初回の倍となる32地域で展開する予定だという。


決勝戦の審査員

保育のデジタル化で事務作業から保育士を解放

 ユニファは、ヘルスケアIoTサービスを通して、保育業界のデジタル化を進めるスタートアップ。「Childcare Industry」として、保育業界のデジタル化を推し進めている。最初にデジタル化できるものとして、保育士が撮影した日常写真を共有するサービス「るくみー」を提供。我が子を探せる顔認識機能を搭載し、現在1300園以上の採用実績をほこるという。


保育士資格を保有しながら保育士にならない理由のトップは「責任の重さ、事故への不安」だという。ユニファでは、こうした安心・安全の課題をデジタルで解決するサービスを提供する

 現在では、園児見守りロボット「MEEBO」を提供。スマートフォンにセットした非接触型体温計で体温を測定できるほか、地震速報通知機能、自動写真撮影機能、ダンス、園児向けクイズなどの機能を備え、園児の安全・安心を守るパートナーの役割を担っている。

 また、年間100件以上発生しているSIDS(乳幼児突然死症候群)を防ぐため、午睡チェック、検温チェック、睡眠時間や排便、食事の状況などをまとめた連絡票をアプリ上で管理できるタブレットシステムを開発。医療機器メーカーと共同で、計測した体温を自動的に転送する体温計を開発。そのほか、寝返りなど園児の動きを把握するシーツも開発が完了しているという。


デジタル連絡帳

 これまで、午睡や検温チェック、連絡票などの記入はすべて手書きのところが多く、保育士の大きな負担になっているという。また、データとして集積・分析されていないため、作業が多い上に知見が共有されず、ベテラン保育士でしか事故の予兆に気づけなかったという。


 海外でも保育に関する悩みは日本と共通のようで、世界中で保育士の人手不足が深刻化しているという。米国で2000万人、中国で7000万人の子供をかかえる保育業界で、安心・安全のマーケットを広げられるスケーラビリティ、独自性、社会性が、日本代表に選出した理由だとアニス氏は語った。

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