バンダイナムコエンターテインメントは2月16日、ドラえもんをテーマとするVRアクティビティ「ドラえもんVR『どこでもドア』」をメディア向けに公開した。
このドラえもんVRは、ドラえもんのひみつ道具「どこでもドア」を再現したもので、劇場用アニメ「映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」の公開を記念して制作されたもの。開発は、2016年に期間限定で運営していたVRエンターテインメント研究施設「VR ZONE」で、体感型のVRアクティビティを手がけた「Project i Can」が担当している。
東京ソラマチ3階の12番地に設けられた特設会場では、のび太の部屋をイメージさせるセットに、一目で分かる「どこでもドア」、のび太の机が設置されていた。
体験者はバックパックPCを背負い、VRゴーグルとヘッドホンを装着。ケーブルレスということもあり、その空間内であれば自由に歩き回ることができる。またVRゴーグルには小型モーションコントローラデバイスが付いており、自分の手がVR空間内で表示。指を折り曲げているところも認識して表示されており、それだけでもVR空間のなかに自分がいると思えるようになる。
いざゴーグルを装着すると、そこはのび太の部屋。本棚や勉強机、そしてドラえもんの大好物であるどら焼きも再現。細かいところだが、本棚には0点のテスト用紙も見ることができた。そして机の引き出しからドラえもんが登場。マンガやアニメではおなじみの光景ではあるものの、いざVR空間で見ると感激してしまう。
案内されるがままにどこでもドアをあけると、そこは映画の舞台にもなっている南極。氷山のような場所におりたって周囲を見ると、氷河が見渡せるほかペンギンもいる。風も当たって寒い。ドアを閉めて後ろ側に回り込んでも、そこは一面の銀世界。さらに先の方に行ってみると地響きが鳴り、足元の氷山が崩れ落ちていく。さすがにこのときは「おおっ」という声とともにあせってドアをつかんでしまった。
そしてドアをあけるとのび太の部屋。部屋に戻ってドアを閉めると、何事もなかったようにのび太の部屋の光景が広がる。さらにもう一度ドアをあけると、今度は疾走している電車の上に降り立つ。風を感じ流れていく景色をのんびりと眺めていると、前方からトンネルが出現。近づいてくるトンネルの天井が、立ったままだとぶつかってしまいそうだと直感し、突入する直前に立っていられず思わずしゃがんでしまう。通過中ももちろんぶつかりそうで立ち上がることができない。そしてドアの後ろ側に回り込んでも、そこは電車の上だった。
のび太の部屋に戻ったあと、机の引き出しを開けて中を見ることもでき、そこには別次元の空間が広がっていた。そして手を入れて見て引き出しの下を見ても、自分の手はない。さすがに体ごと入ってタイムマシンに乗る……ということはできないが、そうしたい気分にかられるぐらいだった。
ちなみにどこでもドアや引き出しにはコントローラを取り付けて開閉を感知。さらには床にも振動装置が搭載。風を送り込む装置も活用し、南極や電車の上にいるという感覚をより深めている。
ケーブルレスでストレスなく歩き回れるといったことや、誰もが見たのび太の部屋やドラえもんに会えるという憧れを満たしてくれるというのもあるが、南極に行ったときに感じられた寒さ、崖が崩れる前のいやな予感を感じさせる地響きの振動、電車の上での身のすくむような感覚は本当にその場にいるよう。また、ドアを開いたら南極などが広がっているのに、その状態で回り込んでものび太の部屋のまま。それでいてくぐり抜けると、ちゃんとその地にいるという。「できたらいいな」が本当にできたように思える体験となっていた。
ドラえもんVRの会期自体は2月15日から4月16日までとなっているが、特別試遊会などの関係上、一般参加は2月20日から4月14日まで。特設サイトを通じての事前予約制となっている。
(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2017
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