LINEとワークスモバイルジャパンは2月2日、ビジネスチャットツール「LINE WORKS」を発表した。LINEと同様の使い勝手を実現しつつ、カレンダーやセキュリティ面など、ビジネスツールに必要な機能を強化している。
LINE WORKSは、メールや電話、直接対話といった旧来のコミュニケーションを代替するためのチャットツール。ワークスモバイルジャパンがビジネス版LINEとして提供していた「Works Mobile」をベースに、機能拡張と名称を変更している。なお、ワークスモバイルジャパンはLINEと兄弟会社の関係にあり、2016年10月には両社が提携する形でLINEがビジネスチャット市場に参入している。
Works Mobileでは、社内コミュニケーションに特化していたが、LINE WORKSでは「WORKING CLOSER」をコンセプトに、外部企業のLINE WORKSアカウントとのコミュニケーションに加え、一般のLINEとも連携。社員が取引先や顧客と直接対話できるようになった。特に、不動産、保険、自動車販売といった顧客との密なコミュニケーションが欠かせない業種などでの、サービスレベルの向上や業務効率化を実現するという。
LINE WORKSでは、LINEを踏襲したUI/UXを採用し、スタンプを使ったコミュニケーションが可能。また、写真や動画、ファイル、位置情報を共有できるほか、無料の音声・ビデオ通話も可能(LINEアカウントとは通話できない)。グループ機能も利用でき、組織階層に対応した社内のアドレス帳から、チームや同期などのグループを自由に作成できる。既読機能も搭載されており、グループ内で誰が既読したか、メンバーごとに確認可能だ。
スケジュール機能も搭載。グループメンバーの空いている時間帯と会議室の空き状況から、会議の時間帯を自動で提案することができる。そのほか、社内向け情報を掲載する掲示板機能、メール機能、ファイル共有機能といったビジネスに必要なツールを提供。ファイル共有機能は、WordやExcel、PDFといったファイルも保存・プレビューでき、モバイル版Officeで作成した書類をそのままLINE WORKS上でメンバーや顧客に共有できる。
また、企業ユースを考慮し、日本企業に適したユーザー管理、監査ログ、会話履歴の取得、最長10年分のアーカイブ機能を提供。セキュリティ面も強化し、メッセージの暗号化、LINEとのシステムの分離、国内データセンターからのサービス提供を実現している。さらに、大規模なユーザーに対応できるインフラを構築し、サービスレベル保証(SLA)、日本語でのカスタマーサポートなどを用意。コンプライアンス的に通常のLINEをビジネスツールとして導入できなかった企業でも採用できるようになる。
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