スマートフォンやPCで、写真なのに一部が動いている画像を見たことがあるだろうか。これは「シネマグラフ」と呼ばれる特殊な画像で、静止画の新たな表現として注目され、iPhone用カメラアプリ「Microsoft Pix」にもシネマグラフ作成機能が搭載されるなどしている。
そこに目をつけたAppleは、シネマグラフの表示方法に関する技術を考案し、米国時間2015年9月29日に米国特許商標庁(USPTO)へ出願した。そして、この技術は2017年1月19日に「DYNAMIC CINEMAGRAPH PRESENTATIONS」(公開特許番号「US 2017/0017616 A1」)として公開された。
この特許は、スマートフォンなどの画面に画像を表示する際、写真などの静止画と一部が動くシネマグラフを切り替える方法を説明したもの。第1クレーム(請求項)でカバーしている範囲は非常に広く、シネマグラフと静止画を切り替える多種多様な表示技術が影響を受けそうだ。
ただし、画面に表示するコンテンツとして、静止画およびシネマグラフに加え、文章を挙げており、これで権利化を目指しているらしい。クレームでは当然触れられていないが、オンライン新聞やオンライン雑誌への応用を想定しているのだろう。
実施例を読むと、どのような手段で静止画とシネマグラフを切り替えるのかが理解できる。ある例には、ユーザーの画面スクロールに応じて現れた画像がシネマグラフに切り替わり、それまでシネマグラフだった部分が静止画になる、という動作が説明されている。
ユーザーごとにシネマグラフ化する画像のジャンルを変えたり、スマートフォンを動かすとそれに合わせて画像をシネマグラフ化して動かしたりする実施例もある。さらに、新着記事に相当する画像だけシネマグラフにする例や、シネマグラフ表示設定を遷移先ページにも引き継ぐ例も示されている。
また、シネマグラフの変化する内容を画像内の動きではなく、画像内の一部領域だけ色を変えたり、フェードイン、フェードアウトさせたりする例にも言及がある。
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