ネット中立性の見通しはよくない。Donald Trump新大統領がネット中立性の最大の敵の1人をまもなく米連邦通信委員会(FCC)委員長に任命する予定だと報じられているからだ。
Politicoが匿名の業界情報筋の話として伝えたところによると、Trump大統領は現在の共和党のFCC委員であるAjit Pai氏をFCCの委員長に任命する予定だという。
Pai氏は、Obama前大統領に任命された電気通信法の専門家で、3年以上にわたってFCCの委員を務めた。Politicoによると、同氏はFCCに仕えることを既に承認されているため、上院の承認なしで即座にFCC委員長に就任する可能性もあるという。報道が事実なら、ネット中立性の忠実な擁護者で、まもなく退任するFCC委員長のTom Wheeler氏の後任は、Pai氏ということになる。
ネット中立性とは、インターネット上のトラフィックは、Facebookの閲覧であれ、Instagramへの写真の投稿であれ、Netflixからの映画のストリーミングであれ、すべて平等に扱われるべきだという原則のことだ。つまり、インターネットサービスプロバイダーは、そうしたコンテンツへのユーザーのアクセスをブロックしたり、通信速度を下げたりすることはできない。さらに、Netflixのような企業に対して、コンテンツの提供速度を上げるために追加料金を支払うよう強制することもできない。
Pai氏やFCC委員のMike O'Rielly氏は、それらの規則を廃止したい意向を既に表明している。Trump大統領の政権移行チームには、ネット中立性に批判的な人間が大勢いる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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