世界で最も人気の高いモバイルソフトウェア「Android」の生みの親が、長年にわたる最大のライバルであるAppleの「iPhone」とそのソフトウェア「iOS」に続こうと、自身の次なる動きに向けた準備を整えているようだ。
2005年に自身が創業した新興企業AndroidをGoogleに売却し、2年以上前にGoogleを離れたAndy Rubin氏が、複数の端末を相互につなぐことを目的とする企業Essentialを発表しようとしており、モバイルやスマートホーム市場に向けた製品を含む消費者向けハードウェア製品に取り組んでいるという。Bloombergが米国時間1月13日に報じた。Rubin氏は最高経営責任者(CEO)に就任する。
記事によると、Essentialが提供するハードウェア製品の目玉となるのは、画面が大きくベゼルのないハイエンドなスマートフォンだという。iPhoneや、Androidを搭載する高性能端末に対抗することを目指すという。
Essentialによって、Rubin氏は自身が開拓の一助を担ったモバイル業界へのカムバックを果たすことになる。10年以上前にRubin氏がAndroidを創業した当時、AppleはまだiPhoneを発売しておらず、世界中の多くのユーザーが、インターネットにほとんどあるいはまったくアクセスできない折りたたみ式のフィーチャーフォンを使用していた。現在、世界中のスマートフォンの10台のうち約9台にはAndroidが搭載されている。Androidは、Googleの未来を担う最も重要な要素の1つでもある。
Rubin氏の新企業はまだ試作品を開発している段階にあるが、発展しつつあるスマートホーム業界が主流に躍り出ようと試みる中、消費者が最も不満に感じている問題の1つに対処するつもりでもあるようだ。つまり、複数の個別の機器を相互に連動させることだ。
Rubin氏は、2014年にGoogleを離れたとき、ロボット部門を統括していた(同氏の退職以降、同部門は解体されている)。同氏はその6カ月後に、ハードウェア新興企業の育成を目指す新企業Playground Globalの立ち上げを発表している。Rubin氏はEssentialで、Android以降初めて、真の起業家としての職務に戻ることになる。
Bloombergによると、Rubin氏はEssentialの立ち上げにあたり、Google、Apple、サムスンの元従業員を幹部に迎えたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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