元グーグルのルービン氏、スタートアップラボ立ち上げ--ハードウェア開発企業の育成支援

Richard Nieva (CNET News) 翻訳校正: 編集部2015年04月07日 13時02分

 元GoogleのAndy Rubin氏が、自身の次なる取り組みとして、新興企業の育成を支援する会社を設立することを明らかにした。具体的には、ハードウェアの開発を手がけるスタートアップを対象とする。Rubin氏は、モバイルOS「Android」の生みの親であり、Googleのロボティクス分野における初期の取り組みを指揮した人物だ。

Androidの責任者だったAndy Rubinの新会社はハードウェアスタートアップに注力する。
Androidの責任者だったAndy Rubinの新会社はハードウェアスタートアップに注力する。
提供:James Martin/CNET

 新会社は、カリフォルニア州ロスアルトスを拠点とするPlayground Globalという企業で、4800万ドルを調達したことが米証券取引委員会(SEC)に提出された書類で明らかになっている。Fortuneが最初にこの資金調達の件を報じていた。

 Rubin氏は、多くのスタートアップラボとは少し違ったものを提供するつもりだと述べた。一般的にこうした企業は、協業するスタートアップがどのような企業であれ、株式と引き換えに資金やリソースを提供する役割を果たす。Rubin氏はThe Wall Street Journal(WSJ)とのインタビューで、Playground Globalはそうではなく、株と引き換えに、若い企業にアドバイスするほか、実際に製造業に進出する手がかりを与えると述べた。

 Rubin氏にはPlayground Globalプロジェクトを公表する正当な理由がある。シリコンバレーは、ソフトウェア企業やインターネット企業が過去数年間においてけん引してきたが、今や物理的なハードウェアプロジェクトで注目される場所となっている。スマートウォッチメーカーのPebble、家庭用ビデオ監視のDropcam、それにスマートサーモスタットのNestといった企業は、世界有数のテクノロジ企業から注目を集め、数々の競争(Appleの「Apple Watch」など)と買収を刺激してきた。

 Playground、さらにPCH InternationalやHAXLR8Rといった、ハードウェアに注力する類似の企業の出現を可能にした背景には、チップ価格の下落とコンピュータ性能の向上がある。

 WSJによると、Google、Hewlett-Packard(HP)、ベンチャーキャピタルRedpoint Venturesをはじめとする企業がRubin氏を支持しているという。RedpointとHPもGoogleと同様に今回の出資を認めたが、Googleはそれ以上のコメントを避けた。

 Rubin氏は2014年10月、Playgroundの起業を目指してGoogleを退職した。同氏は2005年にGoogleに入社し、Googleはその際に買い取ったAndroidを自社のモバイル戦略の中核に据えた。Rubin氏はGoogleを退職する直前、極秘の研究部門「Google X」の1つであるロボティクスプロジェクトを統括していた。また、Androidに取り組む以前は、先進的な携帯電話を開発するDangerという会社を経営していた。Dangerは、Microsoftが2008年に買収した。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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