女子中高生が求めていることは、もっと見てほしいという承認欲求もあるが、それ以上に相手との強い絆だ。相手とのつながりを再確認し、両者間の関係性を視覚化して安心したいという強い思いがある。
彼女たちの企画からは、自撮りメッセをプレゼントするというある種の自信とともに、誰も自分からのメッセージを欲しがらなかったらどうしようという不安も感じる。当連載でかつて、LINEで行われている「ブロック大会」や「友だち確認」をご紹介したことがあるが、それとも共通する心理だろう。このような行為が過度になってはマイナスの影響があるが、保護者世代にもある程度理解できる行動なのではないか。
しかし、企画の中には、プレゼントとして「18禁画像を送ります」とか、「フォロワーさん外でも大丈夫なのでらぶりつください。いいね押してくれた人抽選で3名様に好きな部位の写真をDMで差し上げます。どんな部位でも大丈夫なので当選した方は見たい部位を言ってください」という行き過ぎたものも見かける。承認されるためには裸の写真でも送るという承認欲求の暴走だ。
女子中高生には他人への欲求が強く、不安感にかられている子が多い。保護者世代は、女子中高生の行動が行き過ぎていないか、「承認欲求の暴走」にならないよう見守る必要があるだろう。
高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。
ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/
Twitter:@akiakatsuki
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