今後、会議やプレゼンテーションの場で、本書で採り上げられているような行動や発言をする人に出会った際、思わず吹き出してしまうのをひたすら我慢しなくてはならない。ある意味、ビジネスパーソンの「必読書」と言ってもいいだろう。
本書のタイトルが、会議でスマートに「見せる」である点に注目だ。実際にスマートに振る舞ったり、賢くなるためにがんばるということではなく、「スマートに見えるようにする」ことがポイントなのだ。目次ならぬ「今日の議題」をザッと見ただけでも、本書がいわゆる「自己啓発書」でも「ビジネス書」でもないことが分かるかもしれない。たとえば、「ホワイトボード戦術」とそれらしい項目に続く文言が「描くだけでスマートに見える21個の無意味な図形」だ。「無意味」。爆笑せざるを得ない。
要するに、国や人種の壁を越えて「あるある」と思われる、退屈な会議やプレゼンテーションを乗り切るネタが満載なのだ。実際には役に立たなそうな方法ばかりかとも思えるが、異業種交流パーティのような場所向けの「二度と会わないであろう人たちと人脈を作る裏技」にある「みんなと同じタイミングでドリンクを飲む」などは、意外に役立つのではないか。
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