「Windows 10」、ARM64上でのx86エミュレーション機能を「Redstone 3」で実現か

Mary Jo Foley (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子2016年11月23日 21時05分
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 筆者の情報筋らによると、Microsoftは2017年秋までに「Windows 10」の大型アップデート「Redstone 3」をリリースするという。またWindows 10の同アップデートには、ARM64アーキテクチャを採用したプロセッサ上でx86アーキテクチャのアプリを実行するエミュレーション機能(開発コード名:「Cobalt」)も搭載されるという。

 MicrosoftがARMプロセッサ上でx86のエミュレーション機能を実現しようとしているといううわさは、1月以来(おそらくはもっと前から)ささやかれてきている。筆者の情報筋らによるとこの機能は、2017年秋に予定されているとされるWindows 10の大型アップデートであるRedstone 3に搭載されるという。

 Cobaltが大きな意味を持つのは、「Windows 10 Mobile」搭載デバイスと外部ディスプレイやキーボードを接続するための機能である「Continuum」が同社とパートナー企業、顧客にとって鍵となるためだ。しかし、Continuumの行く手には大きな壁が制約として立ちはだかっている。それは、ユーザーが使用できるのは現在のところ、本格的なx86アプリではなく、「Universal Windows Platform」(UWP)アプリのみだという点にある。

 しかし、「Windows on Windows」(WOW)エミュレータによって64ビットの「Windows」上で32ビットアプリが実行可能になったように、CobaltによってARM64ベースのデバイス上でx86アプリが実行可能になるとしたらどうだろうか?これにより、現時点ではARMアーキテクチャしかサポートしていないWindows 10 Mobileと、Continuumという組み合わせが、とても有用なものになるはずだ。特定のWin32アプリを業務で使用しなければならないユーザーにとって、これは特に朗報と言えるだろう。

 TwitterユーザーのWalkingCat(@h0x0d)は11月20日、同氏が「Windowsのハイブリッドx86-on-ARM64テクノロジ」と呼ぶものの手がかりを発見したとツイートした。同氏は、このテクノロジには「CHPE」という新たな名前が付けられているようだと記している。


 筆者の情報筋らは「CHPE」の「C」が、ARM上でのx86エミュレーションを実現するプロジェクトの開発コード名である「Cobalt」に由来すると語っている。ちなみに、Cobaltという名称はRedstoneと同様、Microsoftが買収したMojang(「Minecraft」の開発元)が使っていたものだ。

 「CHPE」の「HP」は、筆者の予想ではHewlett-Packard(HP)だ。HPはWindows 10搭載PCや、Windows 10 Mobileを搭載した「HP Elite x3」でMicrosoftとの関係をますます緊密化してきている。そうなると、「CHPE」の「E」は「Emulation(エミュレーション)のE」なのかもしれない。

 1カ月ほど前にHPから聞いた話では、Continuumを用いてx86アプリを実行したいと考えているElite x3の法人ユーザーの大多数が既に、何らかのかたちのリモートデスクトップ機能を用意して(Citrix製品が用いられる場合が多い)、x86ベースの業務アプリにアクセスできるようにしているという。HPは同社の仮想化サービスである「HP Workspace」に手を加え、x86アプリにアクセスしたいと考えているが、そういったものへのアクセスを可能にするリモートデスクトップを企業として用意できていない中小企業に照準を合わせている。

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