ヘッドマウントディスプレイ(HMD)型VRシステム「Oculus Rift」を展開するOculusは11月17日、Oculus Riftに対応するハンドコントローラ「Oculus Touch」を日本の報道陣向けに紹介する体験イベント「Game Day」を、日本オフィスにて開催した。
このOculus TouchはOculus Riftと連携して使用するVR専用ハンドコントローラ。左右手それぞれに持ち、搭載されている各種ボタンやアナログスティックによって操作する。特徴は手の位置だけではなく、特殊なセンサを活用し、ボタンやスティックに触れているかどうかといった指の動きも感知。多様なハンドジェスチャーが可能となり、VR空間内で手がそこにあるような感覚を味わえるとしている。発売は12月6日で、価格は税込みかつ送料込みで2万3800円。Oculusのウェブサイトを通じて購入ができる。
説明を行ったOculus Head of Publishingのジェイソン・ホルトマン氏は、このOculus Touchを「魔法のようなデバイス」と表現。特に重要視したのは“ハンドプレゼンス”(手の実在感)であることを強調し「VR空間内の物を動かすだけではなく“そこに手がある”ことが重要。ハンドジェスチャーができることによって、ソーシャルVRの可能性をより引き出す。手を振る、(Facebookの)『いいね!』のようなポーズができる。それが強力な体験として伝わる」と語る。
国内の会社が開発を進めているOculus Touch対応のゲームについても紹介があった。コロプラからは自作ステージの制作や配信ができるモードも搭載したアクションパズルゲーム「Fly to KUMA MAKER」とオンラインFPS「Dig 4 Destruction」。よむネコからは2人同時プレイ可能な脱出ゲーム「エニグマスフィア」、キュー・ゲームスからはゾンビにハンバーガーを食べさせるという異色のアクションゲーム「Dead Hungry」、オーパスからは釣りゲームの「Pro Fishing Challenge VR」、トリコルからは無重力空間で行うテニスタイプのスポーツゲーム「PLANNES」がリリース予定という。
2016年はOculus Riftをはじめ、HTCの「Vive」やソニー・インタラクティブエンタテインメントの「PlayStation VR」(PS VR)といった、ハイエンドなコンシューマ向けVRシステムがリリース。ホルトマン氏も「VRにとって重要な1年だった。VRの市場を確立して普及させていくためには、複数の会社が参入している必要がある」という。日本でもViveやPS VRが存在感を示しつつあるなか、Oculusとしては国内での小売店販売は計画していないとしたものの、日本オフィスを立ち上げているほか、製品やストアの日本語化を進めたこと、またクリエーターやデベロッパーとのコミュニケーションに時間をかけていることなどを語り「我々にとって日本は重要な市場」と強調した。
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