「これは毎日こつこつやって習慣にしたい」と思って始めたことを、3カ月後にも続けられている人は本書を利用する必要はまったくない。しかしそんな人は、おそらくまれではないか。例えば「毎朝、英語を30分勉強して、TOEIC600点を目指す」と思ったとして、その点数を取らなければクビになるなどの差し迫った理由がなければ、1週間後でさえ、朝、勉強しているかどうかあやしい。
本書は、「習慣化」に関する著書も多く、習慣化についてエキスパートとも言える著者が、本を読んだ人やセミナーを受けた人でさえ、当初の目標に向かって、良い習慣を継続できていない現実をなんとかするべく編み出したワークブックだ。前半は、習慣化の過程における、さまざまな壁やワナについての注意と、それらを克服するための工夫について、段階を追って丁寧に解説している。
後半は、3カ月分の記録を付けるためのページになっている。一見、スケジュール帳のようだが、習慣化のために記録すべきことが分かりやすいように、ページが区切られており、挫折しそうなタイミングで、最適なアドバイスが表れるようになっている。唯一の懸念事項は、記録ページ内のガイドともなるべき文字が、あまりにも小さく、老眼では読めなさそうな点だ。スペースを広く取るための措置であろうが、もう少し大きな文字でも良かったように思える。しかしながら、記入例も実践的で参考にしやすいので、なかなか身につけたいことが習慣化できないという人にはお勧めだ。
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