IBMは、人工知能(AI)技術ベースのコグニティブコンピューティング「IBM Watson」を応用し、K-12(幼稚園から高校3年までの12年生間の)教育を対象とするiPad用の教育支援アプリ「IBM Watson Element for Educators」を発表した。
教師が同アプリを利用すると、成績だけ見ていては把握しにくい子どもの興味や関心、適性を知り、それぞれに合った教育を施せるという。
IBM Watson Elementでは、学校の成績のほか、子どもが個人的に興味を抱いている事柄、子どもが達成した成果など多種多様な情報を記録し、全体的に把握できる。例えば、出場するサッカーの試合、委員会活動のようす、化学クラブでの研究といったメモを入力しておくと、「スポットライト」機能を使って分析し、子どもの成長を見守り、的確なアドバイスをしてやれる。
教員は、ブラウザベースのツール「Watson Enlight」通じて操作する。Watsonの自然言語処理機能も組み込まれており、それぞれの子どもに合わせた学習コンテンツが提案される。例えば、代数に苦労している生徒に対して、その生徒が興味を示すバスケットボールのような題材を活用し、ビジュアルで分かりやすい指導をする、といったアドバイスが得られるそうだ。
なお、IBM Watson Elementは、テキサス州のコッペル教育学区で利用が始まった。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」