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Beatsのヘッドホンは何が変わったか--プレジデントに聞くW1チップの価値

加納恵 (編集部)2016年10月31日 08時00分
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 9月に発売された「iPhone 7/7 Plus」はオーディオ業界に大きな衝撃を与えた。噂通りイヤホンジャックが廃止され、Bluetoothによるワイヤレス再生がスタンダードになった。

 同時にリリースされたBeats by Dr. Dreの「BeatsXイヤフォン」「Powerbeats3 Wirelessイヤフォン」「Beats Solo3 Wirelessオンイヤーヘッドフォン」は、「Apple W1チップ」(W1チップ)を搭載し、低消費電力を実現。「Fast Fuel(急速充電)」機能も備え、iPhone 7/7Plusとの相性は抜群だ。

 「『BeatsXイヤフォン』はアップルと初めての本格的なコラボレーションモデル」と話す Beats by Dr. DreのプレジデントであるLuke Wood(ルーク・ウッド)氏に、W1チップを搭載した新製品の開発背景から、新製品の魅力などを聞いた。

Beats by Dr.DreのプレジデントであるLuke Wood(ルーク・ウッド)氏
Beats by Dr. DreのプレジデントであるLuke Wood氏

ワイヤレスの弱点“電池切れ”にフォーカスして作られた「W1チップ」

--新製品に搭載されている「W1」チップについて教えてください。

 BeatsXイヤフォン、Powerbeats3 Wirelessイヤフォン、Beats Solo3 Wirelessオンイヤーヘッドフォンには、従来のBluetoothチップを置き換える形でW1チップを搭載しています。これによって、最長約40時間の長時間使用が可能になりました。

 Beats by Dr. Dreは元々Bluetoothの採用に積極的で、ワイヤレスは人気機能の1つでした。ただ電池切れがあるため、ユーザーは電池の残量を気にしながら音楽を聴かなければならず、W1チップはそのデメリットを克服するために開発されました。

 Beats Solo3 Wirelessオンイヤーヘッドフォンは、約40時間の使用ができるため、1日2~3時間の使用であれば1カ月は持つ計算になります。Fast Fuelを使えば約5分の充電で、約3時間の使用ができますから、充電していなくて使えないというストレスも起こりにくい。通勤、通学に使うには最適なヘッドホンだと思っています。

--アップルと共同開発されているそうですが。

 BeatsXイヤフォンについては、素材選び、機能性、音質からアップルとともに開発しました。デザインもアップルチームとのコラボになります。ここまでがっちりと組んで開発したのはこのモデルが初めてです。

 そのため、機能性の面でW1チップを搭載していることに加え、デザインの面でもアップルのデザイン基準をクリアしたものに仕上がっていますし、素材も環境を考慮したアップル仕様のものを採用しています。

--独自で開発していた頃とどんな部分が変わりましたか。

 さらなるクオリティの向上につながったと感じています。今までも世代を追うごとにクオリティはよくなってきましたが、今回W1チップを搭載した新たなモデルをより良い形でユーザーに届けることができました。

 幸いアップルもBeats by Dr. Dreも本社がカリフォルニアにありますから、かなり頻繁に行き来して開発することができました。ソフトウェア、ハードウェア、オーディオとそれぞれのチームが話し合いを重ねて、BeatsXイヤフォンは完成しています。

iPhoneで聴いたときに“気持ちの良い音”であること

--開発段階で試聴機に使うのはやはりiPhoneなのでしょうか。

 ソフト、ハードともにさまざまなものを使いますが、iPhoneが重要な再生機であることは事実です。最終的なサウンドチューニングもiPhoneで聴いたときに“気持ちの良い音”であることを目指しています。

 もちろんハイレゾ音源も聞きますし、FLAC、AIFF、WAVなどのあらゆるファイル形式のものを聴いています。それらの音楽を聴きながら一番気持ちの良いポイントを探っているのが、私たちのサウンドチューニングになります。

--おすすめの音楽ジャンルはありますか。

 Beats by Dr. Dreのサウンドコンセプトは、多くの人が聞いている音楽に最適なヘッドホンを作るです。カーオーディオでもホームオーディオでも、サブウーファでしっかりと低音を再生できますが、創業当時に発売されていたヘッドホンにはそれが欠けていた。低音をきちんと表現できるヘッドホンとして登場したのがBeats by Dr. Dreです。

 私自身もギタリストそしてプロデューサーとして20年以上音楽業界に携わっていますが、創業者の Dr. Dreはヒップホップ、Jimmy Iovine(ジミー・アイオヴァイン)はロックと、Beats by Dr. Dreはミュージシャンが作ったオーディオブランドです。

 どんなジャンルの音楽でもバランスのとれた音を聞くことができるヘッドホンであることを意識しています。

--日本市場は、国内外のオーディオブランドが数多く登場しています。その中でBeats by Dr. Dreの強みは。

 日本のユーザーは勉強熱心で商品のリサーチを欠かしません。それだけでなく、ブランドが伝えるストーリーにも敏感です。Beats by Dr. Dreは、先程話した通り、ミュージシャンが立ち上げたオーディオブランドです。どんな経緯でブランドを立ち上げ、どんなヘッドホンが必要だと考えたか、そうしたストーリーを日本のユーザーは理解してくれると思っています。

 私自身、テクニクスやローランドなど、日本のブランドが大好きで研究もしています。オーディオ業界に日本のブランドが与えた影響は大変大きい。そういった意味でも日本は非常に気になる市場の1つです。

 今回BeatsXイヤフォンで、アップルとのコラボ製品を披露できましたが、今後はもっとコラボの成果が現れるようなモデルを出していきたいと考えています。

左から、「Powerbeats3 Wirelessイヤフォン」、「Beats Solo3 Wirelessオンイヤーヘッドフォン」、「BeatsXイヤフォン」
左から、「Powerbeats3 Wirelessイヤフォン」、「Beats Solo3 Wirelessオンイヤーヘッドフォン」、「BeatsXイヤフォン」

--新しいBeatsのワイヤレスコレクションをどう広めていきますか。

 Beatsのワイヤレスコレクションに焦点を当てた新しいグローバルキャンペーン動画「Got No Strings」を公開しています。ディズニーの名作「ピノキオ」のオリジナルアニメーションとともに、ニッキー・ミナージュ、マイケル・フェルプス、ファレル・ウィリアムスほか、さまざまなキャストが、Beatsの新しいワイヤレスコレクションを着用しており、ワイヤレスで、縛られることない自由なライフスタイルを表現できています。ぜひ見ていただきたいと思います。

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