スマートフォンネイティブが見ている世界

ネット依存になる子ならない子は何が違う?--保護者ができることは

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 「うちの子、毎日学校に行かずスマホゲームをしているんです。どうしたらいいでしょうか」

 講演に来た保護者に相談を受けることがある。最近目立つのが、過剰なスマホ・ネット利用問題だ。保護者がいる前で女子中高生の娘が延々とLINEを使い、イライラした保護者とぶつかるタイプのLINE依存問題はあちこちで耳にする。それだけでなく、さまざまな理由でネット依存になる子どもは多い。

 冒頭の台詞は、あるときの講演に参加された保護者の言葉だ。高校生の彼は、元々は成績が良かったが、保護者とのあつれきと受験へのプレッシャーからスマホゲームにはまって不登校になり、受験も諦めてしまっている状態だ。スマホゲームやネットコンテンツは受け身で楽に快楽が得られるため、逃避行動に使われることがある。

 一方、まったくネット依存にならず、ちょうどよい距離感を保って使いこなしている子どももいる。依存になる子とならない子は一体何が違うのか。最近私が講演でアドバイスしている、保護者が子どもをネット依存にしないためにできることをご紹介したい。

女性がなるSNS依存、男性がなるゲーム依存

 SNS依存(きずな依存)は女性がなりやすく、ゲーム依存は男性がなりやすい傾向にある。特に女の子にとって、LINEで終始つながることは楽しい。情緒不安定な10代女子は、友だちと始終つながることで安心感を得る。不安なときは慰められ、嬉しいときはともに喜び、LINEライフを楽しんでいるのだ。しかし同時に、裏で悪口を言われているかもしれない、返事が遅いと嫌われるかもしれないという恐怖から、LINE依存に陥っていく。

 一方のゲームへの依存は、スマホやゲーム機が自由に使える環境があり、家族とうまくいかない、学業不振などのつらい状況から逃げるために逃避行動としてはまるパターンが多く見られる。そもそもゲーム自体が中毒性が高くできているため、一度はまると惰性で延々とやり続けてしまう子が多いのだ。

 以前、日本で2カ所しかない「ネット依存外来」を扱っている成城墨岡クリニック院長墨岡先生に取材したところ、初診で訪れたネット依存患者は2007年の81人から2013年には285人と約3.5倍に増えていた。同院では、2011年からスマホやタブレットに関わる問題が増え始め、2012年には7割を占めるようになった。さらに2013年には、ほとんどがスマホやソーシャルメディアに関する問題となったという。

 同じくネット依存外来を扱う久里浜医療センターでは、執筆現在、「12月末まで初診の予約がいっぱいのため、初診予約の受付を一時停止している」という。スマホが普及したことにより、ネット依存外来のニーズが増えていることは間違いなさそうだ。

 スマホやSNS、ゲームは魅力がいっぱいで楽しいものだが、はまりやすく、依存状態になってしまう子どもは少なくない。中高生にもなるとスマホを持つ子が増え、SNSやゲームをまったく使わないという子どもの方が少数派だ。そんな中、依存する子どもとしない子どもは、どこで分かれるのだろうか。

もっと夢中になれることはあるか?

 私の小学1年生の息子は、幼児のとき育成ゲーム「おさわり探偵 なめこ栽培キット」にはまり、その後、夫に影響されてパズルゲーム「パズドラ」にはまった。電車での移動中や外食の最中など、騒がれると困るときに使わせてしまった結果、簡単にはまってしまったのだ。

 やがて会話の最中も唐突に「ゲームがやりたいんだけど」と言い出すようになり、中毒っぷりを心配した夫はスマホから「パズドラ」をアンインストール。「もうできないよ」と言い渡したが、それから1年以上経っても「『パズドラ』やりたいな」と訴えるありさまだった。

 ところが小学校に入学して、学校で流行っているけん玉にはまってからは、ゲームには見向きもせずひたすらけん玉の練習をするようになった。有段者となり1年生の中でトップ争いをしているので、ゲームよりもけん玉が面白いのだ。代表で舞台に出たりみんなに「うまいね」とほめられるのだから、スマホゲームよりも面白いと感じるのは当然だろう。

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