Netflixは、全米に15館を展開する高級映画館チェーンiPic Entertainmentとの契約を通じて、オリジナル映画10作品をオンライン公開と同じ日に実際の映画館で上映する。
Netflixは米国時間10月5日、この契約について認めた。
オリジナル作品をこれほど少ない劇場で上映しても、Netflixにとって金銭面での意味はない。売上高の圧倒的大部分は今後も、8300万人にのぼる月間契約者のコネクテッドデバイスに動画をストリーム配信することで得ていく計画だ。しかし、今回の提携では2つの目的を果たすことになる。それは、Netflixの映画を、映画界最高の賞であるアカデミー賞の候補対象にすることと、オンライン公開と同じ日に実際の映画館でコンテンツを上映する新たな足がかりにすることだ。
Netflixは2015年、こうしたいわゆる「day-and-date(デイ・アンド・デイト)」の公開を推し進めたことで複数の大手映画館を苛立たせた。これまでで最も注目を浴びたNetflix作品の「ビースト・オブ・ノー・ネーション」は、オンライン配信開始と同日の劇場公開を決めた。収益を最大限にするために、メディアによって作品の公開時期をずらす従来の「windowing(ウィンドウイング)」の手法を脅かす動きに怒りを覚えた上位4つの劇場チェーン(AMC Theatres、Carmike Cinemas、Cinemark、Regal Entertainment Group)は、この映画の上映を拒否した。
iPicとの取り決めでは、10本のNetflix映画を対象にしており、さらに多くの作品を追加する可能性もある。作品はロサンゼルスとニューヨークのiPic劇場で上映され、これについてもさらに多くの都市で上映する可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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