本書は、タイトルに「英語勉強法」とあるが、英語の文章が出てきたり、英語の練習問題が出てきたりは全くしない。「英語」を教える本ではなく、その上達を妨げる心理的障壁(メンタルブロック)を取り除く方法を教えてくれる本なのだ。
「間違えたら恥ずかしい」という気持ちが強すぎるために、口からまったく英語を発さずにいたら、当然、英語は話せるようにはならない。実際には、英語を話す人全員が、正確な英語を話しているわけでもなく、間違いをいちいち指摘し合っているわけでもない。そんなことよりも、重要なことがほかにあるからだ。そうした誤解や悪い思い込みを、ひとつひとつ取り除こうとしているのが本書だ。
もちろん、英語上達のためのお勧めの勉強法も紹介している。どれも、英語を話すことに対する抵抗感をなくすのに効果的な方法ばかりだ。TOEICで言うなら、いつまでも同じレベルの点数から抜け出せない人に、本書のアドバイスが有効だろう。また、「メンタルブロックを取り除く方法」という点では、英語に限らず、その他の言語を学んでいる学習者にも、非常に参考になる部分が多いはずだ。思い込みというのは、自分ひとりでは気づきにくいものであるから、このような本をガイドとして利用するといい。
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