ハッカー集団が、リオデジャネイロ五輪出場選手の医療ファイルを多数盗み、公開した。
世界反ドーピング機関(WADA)は、ウェブサイトがロシアの「サイバー諜報集団」の攻撃を受けたことを認めた。攻撃の時期については明らかにしていない。
Fancy Bearsと名乗る集団が攻撃を実施した。このハッカー集団は約1週間前に初めてTwitterに現れたが、「APT(Advanced Persistent Threat)」攻撃を行う集団「APT28」としても知られている。APT28はロシア政府に関連があるとセキュリティ企業のFireEyeは指摘していた。
流出した文書には、テニスのSerena Williams選手とVenus Williams選手、体操のSimone Biles選手、バスケットボールのElena Delle Donne選手らの機密医療ファイルが含まれている。
WADAは声明で、今回の攻撃は「WADAと世界的な反ドーピング体制の弱体化を目的に実行された」と述べた。
WADAによると、ハッカー集団は電子メールアカウントにスピアフィッシング攻撃を仕掛けたが、流出したデータは、2016年のリオデジャネイロ五輪に出場した選手のデータに「限定」されているという。
ハッカー集団は、まもなくさらなる文書を公開すると示唆している。
「これは氷山の一角にすぎない」とハッカー集団はそのウェブサイト上に記している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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