週末のスーパーマーケットは、まとめ買いをしに来た家族連れで混雑する。そうなると店員が顧客対応に追われ、陳列棚やショッピングカートの整頓が後手に回ってしまう。その結果、所定の場所にショッピングカートが用意されていないなど、整理の行き届いていない店舗という悪い印象を顧客に与えかねない。
そこで、Wal-Mart Storesが自動的にショッピングカートを来店客のもとへ届ける技術を考案。これを米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間2016年9月8日に「SHOPPING FACILITY ASSISTANCE SYSTEMS, DEVICES AND METHODS」(公開特許番号「US 2016/0260161 A1」)として公開された。出願日は2016年3月4日。
この特許は、ショッピングカートそのものを自律走行させず、ショッピングカートを動かすための移動装置を用意し、来店客までショッピングカートを届ける技術を説明したもの。全体をコントロールするシステムは、呼び出し命令を受信すると、店内のさまざまな場所などに設けられた各種センサからの情報を参考にして、使われていないショッピングカートを探し出す。そして、そのショッピングカートを移動装置で動かすのだ。
こうすることで、来店客は特定の場所に設けられたボタンを押したり、場合によっては自分のスマートフォンのアプリを使ったりして、ショッピングカートを呼び出せる。混雑時にショッピングカートを探し回る必要がなくなって顧客満足度が向上するうえ、店員の負担も軽減できるだろう。
しかも、自律走行する特殊なショッピングカートを導入しないので、既存のものを無駄なく活用できる。
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