近年、中央官庁でも政策への検討会議が開かれるなど注目を集めている「シェアリングエコノミー」。
スキルシェアのクラウドソーシングサービス「クラウドワークス」の経営企画 兼 シェアリングエコノミー協会事務局担当として、世界をまわり各国のシェアサービスを体験する、通称 “シェアガール“ の筆者が、日本の一歩先を行く世界のシェアリングエコノミー市場、注目のサービスを紹介していく。
総務省の調べによると全世界のシェアリングエコノミーの市場規模は2025年に3350億(約33兆円)ドルになると言われている。日本においてもホームシェア・ライドシェア領域だけで経済効果は10兆円を超えると予想。会議室などのスペースシェアやクラウドソーシングのようなスキルシェアなど他領域のサービスも成長が進めば、市場への期待はさらに高まるだろう。
5月にフランス・パリで開催された世界最大のシェアリングエコノミーカンファレンス「OuiSharefest2016」には、2013年の開始以来過去最高となる51カ国約3500人が参加。ITと都市政策、ブロックチェーン、教育、文化などのテーマを中心にシェアリングエコノミーに関する200以上のセッションが開かれた。
日本では、空き部屋シェアサービス「Airbnb」や配車サービス「Uber」などの認知度が高まってきているが、世界では他にもさまざまなジャンルのサービスが日常的に利用されている。その中でも、筆者が注目したシェアサービスを見ていこう。
フランスを本社に置く都市間の相乗り型ライドシェアサービス。行きたい場所を入力すると、同じ方面に移動を予定しているドライバーとマッチングされる。創業4年で時価総額1000億を超える欧州のユニコーン企業。ユーザーは22カ国2500万人を超える。
パリを中心とした自転車のシェアサイクリングサービス。パリ市内だけで約1000以上の自転車ステーション、約2万台の自転車が設置されている。最初の30分は無料、1時間1ユーロと格安でパリを一巡できる。
欧州初の駐車場シェアサービス。パリ市内を中心に駐車場を貸したい所有者と探しているドライバーをアプリでマッチングする。1時間1ユーロから利用可能。
欧州を中心に人気を集める訪問型ミールシェアサービス。地元に住むローカルの自宅に訪問し、ホストが作った料理を食べることができる。100カ国以上2万人のホスト、8万人のユーザーが登録。
地元に住むローカルの自宅で、料理を習うことが可能なミールシェアサービス。希望者はオプションで、マーケットへの食材の調達に同行することも可能だ。
米国シリコンバレーで始まったランチやカフェの空き時間を共有し、近隣にいるユーザーとランチやコーヒーミーティングができるマッチングサービス。Linkedinなどと連携し、主にビジネスシーンで活用されている。
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