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Pokemon GOの「ポケコイン」に法規制?--弁護士の見方

山川晶之 (編集部)2016年08月30日 19時15分
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 世界中でプレイされ、Snapchatのユニークビジター数を超えるほどの人気ぶりを見せる「Pokemon GO」。ユーザーの加熱ぶりは一段落した感があるものの、莫大なユーザー数を抱えるモンスターアプリとして存在感を示している。

一大ブームを巻き起こした「Pokemon GO」
一大ブームを巻き起こした「Pokemon GO」

 そんなPokemon GOだが、8月26日にPokemon GO内のアイテム「ポケコイン」を資金決済法における「前払式支払手段」として認定する可能性があるとして、金融庁がPokemon GO開発元のナイアンティックにヒアリングしていると一部で報じられた。

 前払式支払手段については、LINEが提供するスマートフォン向けゲーム「LINE POP」のアイテム「宝箱の鍵」が、前払式支払手段に該当する可能性があるとして関東財務局が同社を調査した経緯があり、スマートフォンゲームではたびたび話題になることがある。結果的には、宝箱の鍵は前払式支払手段として認められている

 今回、前払式支払手段についておさらいするとともに、ポケコインが前払式支払手段に該当するのか、国外企業が開発したゲームにも資金決済法は適用されるのかなどについて、大手ソーシャルゲーム会社の法務部を歴任し、資金決済法に詳しい弁護士ドットコムの田上嘉一弁護士に聞いた。

 なお、田上氏はナイアンティックとは関係のない第三者であり、今回の件についても法的見解を示す立場ではない。報道やインターネットの情報をベースに、あくまでも当該論点に関して一定の知見を有する、一弁護士からのコメントであることをご留意いただきたい。

まずは「前払式支払手段」をおさらいしよう

 ここで、資金決済法における前払式支払手段がどういったものかをおさらいする。

資金決済法では、以下の要件を満たすものを「前払式支払手段」として規制しています。

1.金額等の財産的価値が記載・記録されていること(価値の保存)
2.金額・数量に応ずる対価を得て発行される証票など、番号、記号などであること(対価発行)
3.モノやサービスの提供を受けるときなどに代価の弁済などで使用されること(権利行使)

典型的なものはテレホンカード、商品券やプリペイドカードですが、法改正前のプリカ法(前払式証票規制法)では、物質的な実体を伴うものに限られていたところ、2010年に施行された資金決済法では、電子マネーのように物質的実体をもたないデータであっても、前払式支払手段に該当するようになっています。

前払式支払手段には、発行者(と子会社など)に対してのみ使用できる自家型前払式支払手段と、第三者に対しても用いることができる第三者型前払式支払手段の2種類があります。前者は届出で足りますが、後者は影響力の大きさから登録制となっています(ただし、どちらも残高が1000万円以上となった場合)。

一般的に、ゲーム内の「通貨(※あくまでも便宜上であり実際の通貨には該当しない)」とよばれるものは、電子的に財産的価値が記録されており、金額数量に応じる対価の支払いに対して発行されます。さらにゲーム内でのアイテムとの交換やゲームを進行させる権利を行使する手段として使用されているので、前払式支払手段に該当します。

ゲーム内で販売されるアイテムが、前払式支払手段に該当するかどうかについては、各アイテムが上記の要件を満たすかどうかによって決まりますので、該当するアイテムと該当しないアイテムとが存在します。

 資金決済法は、金銭に相当するプリペイドカードや商品券などの物理的な支払手段に加え、電子マネーをはじめゲーム内の“通貨”のように実体を持たないデータにも適用される。

 次のページでは、Pokemon GOのポケコインが前払式支払手段に認定される可能性があるか解説する。

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