画面の狭ささえ問題にならなければ、ノートPCでほとんどの仕事を処理できてしまう。しかし、グラフィックス重視のゲームや仮想現実(VR)アプリ、3次元(3D)CADなどはレンダリング処理が間に合わず、スムーズに動かせないことがある。これは、ノートPCでは省電力性が重視されるため、強力なGPUを搭載できないために起きる現象だ。
そこで、MacBookなどのグラフィック性能を飛躍的に高められる外付けデスクトップGPU「Wolfe」を紹介しよう。現在クラウドファンディングサービス「Kickstarter」で支援募集中。
Wolfeは、ノートPCにThunderboltで接続し、デスクトップPC並みのグラフィックス性能を利用可能にするというデバイス。具体的には、一般的なノートPCに比べ5倍高い性能を出せるとしている。上位モデルの「Wolfe Pro」は、最大10倍の高速化が可能という。
これにより、ゲームやVR、3Dデザイン、ビデオ編集といったグラフィックス処理負荷の重い作業が、MacBookでもスムーズに処理できる。GPU対応の暗号処理、データマイニング、機械学習、人工知能、シミュレーションなどの高速化にも使える。
サイズは199.5×137.5×67.00mm、重さはWolfeが908g、Wolfe Proが1464g。かばんに入れるなどすればMacBookと一緒に持ち運べるので、外出先などでも高速グラフィックス処理が可能だ。
搭載しているGPUは、Wolfeが「NVIDIA GTX 950」(768コア、1024MHz、1.57テラFLOPS)、Wolfe Proが「NVIDIA GTX 970」(1664コア、1050MHz、3.49テラFLOPS)。Wolfe ProのGPUは、「NVIDIA GTX 1060」にアップグレードされるかもしれない。
なお、Wolfeを複数接続すると、さらなる高速化が可能。Wolfeは、Thunderboltの各ポートに1台ずつ接続できる。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間9月24日まで。記事執筆時点(日本時間8月29日10時)でキャンペーン期間は26日残っているが、すでに目標金額5万ドルの5倍に近づく25万ドル弱の資金を集めている。
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