何とも不思議な、自分の目を疑うような額縁「Slow Dance」が、クラウドファンディングサービス「Kickstarter」に登場した。文字通り“百聞は一見に如かず”なので、まずは記事末尾の紹介ビデオを見てから解説を読んでほしい。
Slow Danceは、何も入れられていない額縁の下部にコイルなどで構成された台座が設けられ、組み込まれた照明で照らされているようにしか見えない。ところが、コイルの脇にあるゴムバンドに鳥の羽や草花など柔軟性のある物体を固定すると、まるで額縁の中だけ時間の流れが遅くなったように、物体がゆったりとスローモーションで揺れ始める。実際に見たら、目の前で起きていることでも信じられないだろう。
特殊な装置で一般相対性理論的に強力な重力場を作っているわけでもなければ、もちろん夢や魔法でもない。1秒間に80回点滅するストロボライトと人間の視覚特性をうまく利用し、この不思議な現象を実現させている。
光がこの速度で点滅すると、人間の目では常時点灯しているようにしか感じられなくなる。ここで固定した物体をコイルと磁石の力で揺らすと、点灯しているタイミングの状態だけ目の網膜にとらえられ、残像によってスローモーションと認識してしまうのだ。
背面の操作パネルで、照明の明るさとスローモーションのスタイルを変更できる。スタイルは、物体がゆったり動く「Slow Dance」、物体が二重に見えつつ動く「Double Trouble」、コマ撮り映像を1コマずつゆっくり再生しているような「Pop and Lock」の3種類。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間9月14日まで。記事執筆時点(日本時間8月17日17時)でキャンペーン期間は28日残っているが、すでに目標金額7万ドルの2倍近い約12万3000ドルの資金を集めている。
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