「ツイートするとその内容を自動的にEvernoteに保存する」「特定の相手からメールを受信したらSMSでプッシュ通知する」といった具合に、複数のウェブサービスを連携させて作業を自動化できるサービスが近年注目を集めつつある。世界的に有名なのは何と言っても「IFTTT」だが、最近では同じコンセプトを持ったサービスが次々と登場してきており、さらなる競争の激化とともにユーザーにとって利便性が高まっていくであろうことは確実だ。
これらのサービスは日本語インターフェースを備えない場合もあり、設定にあたって若干の知識は必要になるものの、単体のサービスでは実現できない便利な使い方ができることから、ぜひともコツを押さえて使いこなしたいところ。今回はIFTTTのほか、同様のコンセプトを持った連携サービス4つについて、その概要や他サービスとの相違点を紹介する。
まずは何と言っても「IFTTT」。ウェブサービス連携ツールの中では大御所と言っていいサービスで、対応サービスの数も300以上と多い。日本語インターフェースこそ備えないものの、日本国内でも利用者が多く、アプリの組み合わせ(レシピと呼ばれる)の解説ページの数もほかを圧倒している。iOSアプリおよびAndroidアプリは「IF」という異なる名称で提供されている。ちなみに読み方は「イフト」。
お次は「Zapier」。海外ではIFTTTのライバルとして知られるサービスで、対応サービスの数は500を超えるほか、IFTTTではできない細かい連携設定が可能であったり、IFTTTに比べてタイムラグが短かったりと、IFTTTの上位互換的な位置づけで利用されているケースが多い。IFTTTで言うところのレシピは「Zaps」と呼ばれ、5つまでは無料、それ以上は有料プランとなるため、本格的に使おうとすると課金が発生しがちなのが、他サービスと比べた場合のウィークポイント。
Yahoo Japanが提供。対応サービス(チャンネルと呼ばれる)の数は前述の2つに比べると少ないが、日本発のサービスということではてなブックマークやYahooメール、ヤフオク!、ニコニコ動画など多数の国産サービスと連携できるのが強み。また日本語のインターフェースを備えるのも今回紹介している中では本サービスと後述のMicrosoft Flowのみ。IoTでの利用にも注力しており、ユーザー自作のデバイスとの連携も可能。ウェブ版のインターフェースはなく、iOSアプリ、Androidアプリが用意される。
Microsoftが提供。2016年4月にプレビュー版が公開されたばかりの新興サービスで、対応サービスの数も現状では50未満と少ないが、Office 365をはじめとした同社製アプリとの連携に強みを持つ。7月には日本語版のトップページも公開されるなど、速いペースで規模を拡大しつつある。IFTTTで言うところのレシピは「Flow」と呼ばれ、あらかじめ多数のテンプレートが用意されている。6月にリリース済みのiOSアプリのほか、Androidアプリも近日公開が予定されている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス