レノボ・ジャパンは、由比ガ浜海水浴場(神奈川県鎌倉市)にて海の家「Lenovo House at Quick Silver」をオープンしている。今年で3年目となるレノボ・ハウスでは、経済産業省からJTBコーポレートセールスが受託し、秋から実証を予定している「おもてなしプラットフォーム事業(PDF)」の”プレ実証”を行っている。7月19日に行われた発表会では、タレントのおのののかさんを1日店長に迎え、指紋認証で決済する様子がお披露目された。
「おもてなし(消費活動促進)プラットフォーム」とは、IoTを活用して情報の取得や決済環境を整え、訪日観光客の満足度を向上させるための施策だ。経済産業省は、関東、関西、九州の3カ所において、10月1日より実証実験を開始する。関東では「生体認証による新サービス」の実証が行われ、レノボ・ジャパンやNECパーソナルコンピュータを含めた5社1団体が参画する。
今回、レノボ・ハウスでは、指紋生体認証「Liquid Pay」による決済を利用できる。Liquid PayはLiquidが開発した、専用機に指紋をかざすだけで決済ができるサービスだ。手ぶらで決済ができるため、海の家など現金の管理が難しい場所では利便性が高い。店内で希望すると、Liquid Payでの支払いを体験できる。
また、レノボ・ハウスの各テーブルには、観光情報を提供するアプリ「JOYin! KAMAKURA」がインストールされた「YOGA Tab」も設置される。地域の観光スポットが順番に表示され、気になったスポットをタップすると、さらに詳細な情報を得ることができる。「由比ガ浜だけではなく、鎌倉全体の観光につなげていく(留目氏)」狙いだ。
発表会には、鎌倉市観光協会 会長の井手太一氏、神奈川県海水浴場組合連合会 会長の小西美恵子氏も登壇した。井手氏は「鎌倉が実証実験の場に選ばれたことを感謝している。今回の実証実験で外国人に対するおもてなしがアップするのでは」と期待を語り、10月に観光案内所、駅前交番がリニューアルされる予定で、そちらへの設置も交渉中であることを明かした。小西氏は「海水浴は手ぶらで楽しむもの。Liquid Payはすでに活用している」と語り、「海の家は130年の歴史があり、お客様のニーズとともに変化していくことを嬉しく思う」と述べた。
最後に、留目氏は「IoTの世の中は"共創"がとても大切。ばらばらに進めていても意味がない。プロジェクトとして各所が力を合わせていくことで、IoTの世界を発展させていきたい」と述べ、「プレ実証の成功だけでなく、若者にITと海の家も楽しんでいただくという目的も同時に叶えていきたい」と締めくくった。
レノボ・ハウスでは、SNSフォトプリント「SnSnap」も行われている。TwitterやInstagramに専用のハッシュタグを付けて投稿すると、その場でプラスティックカードに印刷できるサービスだ。レノボ・ハウスには、由比ガ浜の海でサーフィンをしているかのように見えるトリックアートコーナーもある。夏の思い出にオリジナルキーホルダーを作るのも良いだろう。
食事や飲み物のメニューも多彩だ。ロッカールーム、シャワールーム、トイレも完備されている。ソファ席があるVIP Roomでは、YOGAシアターでU-NEXTの洋画や邦画の一部を視聴できる。おのののかさんは、無料でWi-Fiが利用できると絶賛していた。
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