新興企業のAirbnbは、本拠を置くカリフォルニア州サンフランシスコ市を提訴した。行政に登録していないホスト(貸し主)を排除するようAirbnbに求める同市の賃貸条例改正を阻止するためだ。
2016年7月に施行されるこの改正条例は、短期賃貸業者に対し、サンフランシスコ市が定める登録番号のないホストの広告をウェブサイトから削除するよう求めている。これに従わなければ、AirbnbやVRBOなどの企業は数千ドルの罰金や刑事罰を科せられる可能性がある。
カリフォルニア州北部地区米連邦地方裁判所に提出した訴状の中で、Airbnbは新たな改正条例が、通信品位法、蓄積通信法、米国憲法修正第1条などの米連邦法に違反すると主張している。
Airbnbは米国時間6月27日、ブログ投稿の中で次のように述べた。「われわれは、この欠陥のある新しい条例に代わる賢明で合法的な選択肢についてサンフランシスコ市と協力しようと試みてきたが、この問題で連邦地裁に介入を要請せざるを得なくなったことを遺憾に思う。これはAirbnbにとって前例のない措置であり、軽微にとらえているわけではないが、ホストとゲストからなる当社のコミュニティーを守る最善の方法だと考えている」
サンフランシスコ市弁護団の広報を担当するMatt Dorsey氏は、訴状を見ていないと述べたが、賃貸広告の確認を求めるのは至って普通のことだと話し、アルコールやタバコの取扱業者に対し、販売前に顧客の年齢を確認するよう求める規制に例えた。
Dorsey氏は、米CNETの取材に対し次のような声明を寄せた。「サンフランシスコ市における施行前の条例の中で、利用者のコンテンツのために宿泊仲介プラットフォームを罰するものは1つもない。実際、利用者のコンテンツを規制しているわけではまったくなく、宿泊仲介プラットフォームそのものの事業活動を規制している」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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