動画編集ツールのPremiere Pro CCは、8K映像とVRの編集に対応した。8KはREDの「Weapon 8K(未発売)」のフォーマットにネイティブ対応。通常であればワークステーションでなければ編集できない巨大ファイルだが、プロキシワークフローに対応することで解決している。使用するファイルは、元の解像度とは別の低解像度ファイルになる。
また、VRはGoProの「オムニ」、Nokiaの「オゾ」など複数のカメラを使用したVR映像に対応。編集においても、正距円筒図法の映像データを読み込み、実際にVRゴーグルで視聴した際の見え方を再現しながらの編集にも対応した。
ちなみに、映画「デッドプール」ではPremiere Pro CCが制作全面で採用されている。このほかの作品でも存在感が高まっており、高性能でありつつ制作コストが大幅に下げられる点が評価されており、テレビ分野でも使用されている。アニメ「ザ・シンプソンズ」では、人の顔を認識してキャラクターをリアルタイムで動かす「Adobe Character Animator」を活用。シンプソンズのキャラクターが生電話に回答するというコーナーを実現した。
ウェブサイト制作ツール「Dreamweaver CC」は、今回のアップデートで次のバージョンにあたるベータ版の配信を実施。ユーザーからのフィードバックをもとに毎月アップデートを配信するとしている。画面UIは黒基調に変更。また、Sass/LESSにも対応した。
大きなポイントとしては、Dreamweaver CCが今まで使用していたエディタを捨て、オープンソースソフトの「Brackets」を移植した。要望が多かったという、クイックエディット機能が実装された。これにより、ソースコードへのアクセス性が改善。ウェブサイトの背景など要素を決定しているCSSの該当箇所に直接ジャンプできるほか、カラー指定も16進数ではなく、カラーパレットから自由に色を指定できる。
また、UI/UXのプロトタイピングツール「Adobe XD」のUIやサンプルが日本語化された。このツールは、モバイルアプリやウェブサイトデザインと、その画面遷移を直感的に作成できるツールで、デザインから共有まで1つのソフトで完結する。Photoshop、Illustratorとも連携しており、ボタンなどを修正するとAdobe XD側のアセットも自動で更新されるなど、他のプロトタイピングツールにない特徴を持つ。
Adobe Stockは、2015年6月にローンチしたストックフォトサービス。サービス開始時期には4000万点だった素材も、5500万点まで拡大している。アップデートでは、Creative Cloudとの連携を強化。各ソフト内のCreative Cloud Liberariesから素材を直接検索できるようになったほか、サンプルからライセンスを取得するプロセスを簡略化。貼り付けた素材の右上に表示されるボタンを押すだけで購入が完了する。
Photoshop、Illustratorに加え、写真管理ツール「Adobe Bridge」や、Lightroom CCなどから直接Adobe Stockへのアップロードに対応。Stockのブラウザから、直接各ソフトを立ち上げ、素材を展開することもできるようになった。また、新サービスとして、有名写真家などを集めた「プレミアムコレクション」を用意。これまでのStockよりも高額(100~400ドル程度)だが、よりハイクオリティな素材を提供する。
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