さらに、Federighi氏によると、Appleは「Differential Privacy」という技術によって、個人を特定できないデータを利用するという。「高度なディープラーニングに関して言うと、われわれはそれを端末上で実行できるようにしている。ユーザーは自分の個人的なデータを自分で管理できる」(同氏)
多くの点で、AppleはIBMの戦略を参考にしている。IBMは「Watson」を複数の事業の前面に押し出して、コグニティブコンピューティングを強調している。AppleのSiriもそれと同じような存在になった。
SiriはCiscoやVonage、Skypeといったサードパーティーの通話サービスと統合するようになる。エンタープライズ分野では、AppleのVoIP APIによって、iPhoneがこれまで以上に企業と融合するようになるだろう。
AppleのあらゆるAI技術の特徴は、同社がそれらを至る所で使うようになることだ。Appleはクラウドのことを話しているのではない。「iPhoneで顔認識を利用できるようになるが、それはすべてローカルの端末上で処理される」とFederighi氏は述べている。
Siriを利用できる場所が増えることで、同デジタルアシスタントはより多くのことを学習できる。Siriは1週間あたり20億件以上のユーザーのリクエストに応えている。
AppleのAIの戦略は、同社のこれまでの歴史に従うということだ。この技術を先導する役目は、GoogleとAmazonに任せておけばいい。Appleは十分な性能のものを提供すればいいだけなのである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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