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マクセル、ハイレゾに効果絶大“ベリリウム”を採用したヘッドホン「マッハ36」

加納恵 (編集部)2016年06月10日 07時30分
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 数量ベースでは、前年比ほぼ横ばいのヘッドホン市場だが、金額ベースでは同108%と伸長を続けている。その押し上げ要因の1つとなっているのがハイレゾ対応の高価格ヘッドホンだ。

 日立マクセルでは、現在金額ベースで市場全体の14%を占めるハイレゾ市場を「看過できない市場」と位置付け、ハイレゾ対応のイヤホン「MXH-RF550」シリーズを2015年12月に発表。2016年4月には、ヘッドホンタイプのハイレゾモデル「MXH-MD5000」(MD5000)をラインアップした。

「MXH-MD5000」
ヘッドホンタイプのハイレゾモデル「MXH-MD5000」

日立マクセルライフソリューション事業本部マーケティング事業部事業企画部企画課課長の沢辺祐二氏

 マクセルがヘッドホンを発売するのは、2006年の「Vraison」以来10年ぶり。「イヤホンの商品開発に傾注してきたが、音響ブランドとして市場の認知を高めるためにヘッドホンの商品ラインアップは必要だった」と日立マクセルライフソリューション事業本部マーケティング事業部事業企画部企画課課長の沢辺祐二氏は、6月9日に開催した試聴会で、ヘッドホン市場再参入の背景をこう話した。

 MD5000は、ベリリウムコート振動板を採用した新開発ドライバと二層空間(デュアルチャンバー)構造が特徴のハイレゾ対応ヘッドホン。扱いが難しいとされる「ベリリウム」を用いたことが最大のポイントだ。

 ベリリウムは軽い、硬い、強いという特性を持ち、高域を伸ばす音の伝搬速度に優れる素材。しかし加工に手間がかかるほか、毒性を持つなどのデメリットもあり、現在では高級スピーカやイヤホンなど、使用は一部の機種にとどまっている。

 マクセルでは、密閉性を高める部分にポイントを置き、ベリリウムコーティングを施した振動板を開発。硬さ、軽さの特性をいかし、振動板を安定かつ早く動かすことで、音の濁りをなくし、群を抜くレスポンス特性を実現した。ハイレゾ再生で重要となる高域を伸ばす音の伝搬速度は、音速(マッハ1)の約36倍に及び、「マッハ36」の異名も持つ。


日立マクセルのライフソリューション事業本部マーケティング事業部事業企画部企画課副主幹の河原健介氏

 「ベリリウムで最も着目しているのはその速さ。チタニウム、マグネシウム、アルミニウムなど、ほかの金属とくらべて2.5倍くらいの速さを誇る。ハイスピードで伸びが良く、繊細な高域から低域までバランスよく再生できる」と、日立マクセルのライフソリューション事業本部マーケティング事業部事業企画部企画課副主幹の河原健介氏は、その特性を評する。

 圧倒的な高音質再生を実現する振動板に加え、2つの空気層を持つデュアルチャンバー構造により、広がりのある音場を実現。「2層の空気層を備えることで、ドライバの振動を高精度にコントロールできる。デュアルチャンバー構造は、イヤホンでも採用しているマクセルが得意な構造の1つ。イヤホンの開発をしてきたノウハウをいかすことができた」(河原氏)と自信を見せる。

  • 内部構成

  • デュアルチャンバー構造

 そのほか、立体裁縫のイヤーパッドは気密性に優れ、音漏れを低減。装着感を高めることで、聞き疲れも抑える。着脱式のケーブルは、1.2mのほかホームユースに最適な3mケーブルも同梱する。ケーブルは付属していないが、バランス駆動に対応するなど、高音質再生環境を整備する。

 発売は6月10日で、想定税別価格は3万9800円。マクセルでは「いい音で音楽を聴く感動を伝えたい。そういう思いで作ったモデル」(沢辺氏)とMD5000を位置づけた。

  • 重量は約260gになる

  • 立体裁縫を採用したイヤーパッド部

  • ケーブルは着脱式

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