ヤフー、電子書店「eBookJapan」を20億円で子会社化--4つのシナジーに期待

 ヤフーは6月9日、連結子会社化を目的に、電子書店「eBookJapan」を運営するイーブックイニシアティブジャパンの普通株式を公開買付けにより取得すると発表した。約20億円で、同社の株式の49.00%を取得する。

 ヤフーによると、2015年12月中旬に、イーブックイニシアティブジャパンより電子書籍事業の持続的な成長を加速するために戦略的パートナーとして、資本業務提携の打診を受けていたという。検討の結果、同社を子会社化し、電子書籍事業の成長を目指して提携にいたったとしている。

「eBookJapan」
「eBookJapan」

 ヤフーは顧客基盤やマーケティングノウハウを強みとしており、電子書籍サービスの「Yahoo!ブックストア」は女性ユーザーによる購入比率が全体の過半を占めるという。その一方で、イーブックイニシアティブジャパンは電子書籍の豊富な知見や、作者・出版社とのリレーションを持っている。また、ヤフーとは対称的に、男性ユーザーによる購入比率が全体の過半を占めるという。

 今後は、大きく4つのシナジーに期待しているという。具体的には、(1)双方のコンテンツ提供におけるシナジー、(2)両社が蓄積してきた販売促進手法の共有やマーケティングデータ、レコメンドシステムを活用した販売促進におけるシナジー、(3)アクセスデータやユーザーの意見を参考に改善してきたシステム開発におけるシナジー、(4)両社の過去のデータから効果の高かった施策を活用した、SEM(サーチエンジンマーケティング)の改善による集客におけるシナジーを実現できるとしている。

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