NTTドコモは6月8日、Eコマースなどにおいて人工知能を活用し、利用者一人ひとりに合った商品やキャンペーンを案内できるようになる購買支援システム「ecコンシェル」の提供を、法人向けに開始した。無料のライトプラン、接客課金プラン、PV課金プランが用意されている。
ecコンシェルは、ウェブサイト内のアクセスログや購買履歴など、さまざまなデータを収集して、自動で利用者の行動に応じた最適な商品やキャンペーンを案内するシステム。収集したデータを基に機械学習することで、より高度な接客を人工知能によって実現できるようになるという。
ドコモでは、同サービスをオープンイノベーションの取り組みの一環として、PKSHA Technologyと共同開発。2015年7月からEコマースサイトなどで試験的に導入していた。その結果、購入率が20%、顧客単価が50%向上するなど、一定の効果が得られたことから、法人向けサービスとして提供することを決めたという。
これまでのEコマースサイトでは、集客費用に見合った購入率が得られていないことや、一度サイトを訪問した利用者の多くが再訪問していないこと、スマートフォンの普及にともなうモバイルサイトでの顧客体験の質の向上などに課題があったとドコモでは説明。
ecコンシェルは、クラウド技術を活用しており、管理サイトで発行されるJavaScriptのコードをウェブサイトに埋め込むだけで利用できる。また、人工知能により、サイト内のアクセスログや購買履歴など、さまざまなデータの解析結果に基づき、自動で利用者の行動に応じた販売促進施策を展開できるとしている。
たとえば、ウェブサイト内を回遊している利用者に購入割引クーポンを配信したり、特定のページを何度も訪問している利用者に、特定ブランドや商品のキャンペーンを自動で配信したりすることができ、費用を抑えて購入率を高められる。また、実際に購入につながった利用者の属性に似た利用者に対しても、自動で同様の案内ができるという。
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