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ウェアラブルの王者「Fitbit」--日本市場で躍進するための一手とは

山川晶之 (編集部)2016年06月06日 14時30分
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 ウェアラブル界でトップを走り続けているFitbit。IDCの調査でも好調ぶりがうかがえる。そのFitbitの日本法人であるフィットビット・ジャパンは、5月16日にアクティブトラッカーの新製品として、スマートウォッチ型の「Fitbit Blaze」、リストバンド型の「Fitbit Alta」を発表した。

 特にAltaは女性ユースを意識しており、今後の日本でのFitbitの展開においてキーとなる商品になるという。Fibit日本上陸から丸3年が経ち、現在の国内市場におけるウェアラブルデバイスの普及状況と、今後の展望を中心に、フィットビット・ジャパン代表執行役社長の福田強史氏に話を聞いた。

フィットビット・ジャパン代表執行役社長の福田強史氏
フィットビット・ジャパン代表執行役社長の福田強史氏。腕に付けているのは「Fitbit Blaze」

――まずは日本市場の現状について教えてください。

 大きく分けて2つあります。まずは個人の方で、30代中盤を中心に40~50代の方に使っていただいています。肥満気味など健康に気を使うようになり、かつテクノロジに明るい方が大半で、いわゆるアーリーアダプタ層が中心です。

 もう1つは、企業での利用です。社員の健康管理プログラム向けに使えないかという相談を、ここ1年で頂くことが増えました。例えば、SOMPOグループのひまわり生命は、2000人の従業員にFitbitを支給し、健康管理を始めています。従業員がより健康でアクティブにパフォーマンスを上げられるようにとの狙いからです。

 ウェアラブルという言葉は、海外では8割程度の認知率ですが、日本に至っては4人に1人ぐらいしか知られていません。そのため、Fitbit購入者は、ITに明るく、健康への気配りを認識している一部の層に限られます。また、男女比率も海外では同率程度なのですが、日本では男性ユーザーが圧倒的に多いです。

――海外と日本では、ウェアラブルの認知度にはずいぶんと差があります。なぜこうした違いが出るのでしょうか。

 ウェアラブルの認知率は、米国だけでなく中国、オーストラリア、インドでも同様に高いです。日本では、もともと健康な人が多いからかもしれませんが、ウェアラブルをそもそも知らないという人が大半です。

 幾つか要因はあると思いますが、自己管理が一般的な国とそうでない国の違いだと思います。肥満の割合で言えば、米国では30%台、日本は数%です。また、健康保険などの制度の差はあると思います。こうした体系的なところ、制度的なところの違いはありますが、一番の問題は、日本人は健康に対する意識は高いのですが、優先順位が低く、日々の忙しさから何もできていない方が多いということです。

 ここがFitbitが日本のユーザーに提案しなければならない部分です。Fitbitを腕に付けておくだけで、健康トレーナーとしてガイドしてくれます。何時に起きたか、どれぐらい動いたかをすべて見てくれます。また、友達とアクティビティをシェアすることで、ユーザー自身のアクティビティを客観視できます。

 企業導入の流れもあり、こうしたテクノロジを使った健康管理は、“やっとスタートした”というのが日本市場での感想です。

――それでは、今後どのように日本市場を攻略していくのでしょうか。

 個人・企業ともに、認知度を上げていくのが当面の目標です。女性ユーザーにも使っていただき、企業の健康管理もIoTやウェアラブルを使った取り組みをバランスよくできればと思っています。

 さきほど保険会社の話が出ましたが、ウェアラブルの歩数計を取得して、それを商品開発に活用することなども将来的に考えています。車では、走行距離数に応じた保険料などもありますが、健康保険では今までそういったものはありませんでした。活発に動いて健康的な人には、ベネフィットがあるような商品開発を考えていきたいです。

――他のビジネスとの連携も進めるということでしょうか。

 私たちが積極的に展開するというよりも、お客様のデータですので、プライバシーをしっかり守りながらユーザーの合意があった上で、サービスを提供したいと考えています。日本ではまだ実例は少ないですが、APIを公開していますので、これを利用したサービスも今後は出てくるのではないでしょうか。

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