コンテストのシナリオ設計から運営まで行うのが和歌山大学の川橋(泉)裕氏と研究室の学生たちで、準備には3カ月以上を費やす。どのような攻撃をどのタイミングで仕掛けるか綿密なシナリオを用意し、電話口の対応についても企業をリサーチしてさまざまな事例を想定する。
さらに、役になりきるためのトレーニングを数週間前から行い、限りなくリアルな対応を追及することから、担当学生たちは「劇団」とも呼ばれている。
今年のシナリオは、2015年10月にクジラやイルカ漁に反対するアノニマスからのサイバー攻撃で、和歌山県内や自治体がサーバーがダウンした実際の被害を元に作られている。和歌山大学もターゲットの1つだったことから、アノニマスの攻撃内容を徹底的に分析でき、限りなく現実に近いシナリオを作成できたという。
進行状況は学生がホワイトボードに記入するほか、リアルタイムで公開される。加えて客観的な評価として、チーム担当企業の株価チャートを作り、対応によって数字が変化する仕組みが用意されている。
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