トラックの未来に関わりたいと思う場合、その選択肢はまだかなり少ない。存在しないかもしれないタービン発電の電動トラックに37万5000ドルを投入するか、大金をはたいてFreightlinerの自律運転セミトラクタを購入するかだ。しかし、そんなにお金は持っていないという場合はどうすればよいのか。Ottoという新興企業には、その場合の解決策があるようだ。
「Ottoの目的は、まずは高速道路に技術を導入して、トラックを完全に自律走行させることによって、ますます困難かつ重要になりつつある自動運転の問題を解決することである」と同社は声明で述べた。同社の技術は、現行のトラックに搭載可能なセンサ、ハードウェア、ソフトウェアからなり、トラックを完全に自律走行可能とし、運転者の役割を監督者に近いものにすることができる。
その実現可能性を証明するために、Ottoは最近、カリフォルニア州の幹線道路で3台の「Volvo VNL 780」トラックを使って、同社キットを試験している。100%自己資本で運営されている同社は、この技術がいつ利用可能になるのか、どれだけの価格になるのかといった詳細をまだまったく公表していない。ただ、同社の自律走行キットの価格が、トラックのMSRP(希望小売価格)と比べて「ほんのわずかのコスト」になるとだけ述べている。トラックのMSRPは10万ドルをはるかに超える場合もある。
Ottoが自己資本で運営されているのは、複数の同社幹部らが、他の技術ベンチャー事業でかなりの成功を収めてきた人物だからである。共同創設者のAnthony Levandowski氏は、Googleの自律走行車プロジェクトに携わっていたことがあり、もう1人の共同創設者であるLior Ron氏は「Google Maps」の製品統括者だった。その他の従業員も、Google、米Logitech、スタンフォード大学などの出身で、自律走行車や技術に関する豊富な経験を備えている。かなり確かなチーム構成であるため、Ottoの取り組みがしばらくの間続くことは間違いない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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