Walmartは米国時間5月16日、同社独自のモバイル決済サービス「Walmart Pay」の本格展開を開始したことを発表した。テキサス州とアーカンソー州の約600店舗が対象となる。
Walmart Payは、 2015年12月に初めて発表されたサービスで、顧客は同サービスを使用して、Appleの端末か「Android」搭載端末で支払うことが可能だ。ほぼすべての主要クレジットカードやデビットカード、プリペイドカードのほか、Walmartギフトカードにも対応する。顧客はレジで支払う際に、Walmartが提供するモバイルアプリ上で決済オプションを選択し、端末のカメラを使ってレジに表示されたコードをスキャンすることができる。取引が完了すると、顧客はアプリ経由で電子レシートを受け取る。
Walmartは、同社アプリの月間アクティブユーザー数は2000万人を上回るとしている。こうした大規模なユーザー基盤を抱えることで、Walmartはモバイル決済サービスの進展を左右する影響力を有している。Targetなどの他の小売各社も、独自のモバイル決済システムの開発を決断している。とはいえ、「Apple Pay」や「Samsung Pay」のような主要なサービスが利用可能であるにもかかわらず、モバイル決済はまだ本格的な普及には至っていない。調査会社Forrester Researchの予測によると、モバイル決済が決済取引全体に占める割合は、2019年には1%に過ぎないという。
それでも、Walmartの決済アプリは、同社にとって、Targetのような実店舗を抱える競合他社に対する優位性を手にすることにもつながる。例えば、顧客がTargetで買い物をするときにWalmartアプリを使って同じ商品の価格を比較し、その後Walmart Payでその商品を購入し、最寄りの店舗に取り置きしてもらうことが可能かもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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