プレミアムインタビュー

“三度目の正直”で挑む「ネットテレビ」--サイバーエージェント藤田社長の賭け - (page 2)

藤井涼 (編集部) 渡徳博(カメラマン)2016年04月29日 08時00分
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 本開局の前に、(三国ウエスト農場から)シマウマが脱走した様子を放送したり、(覚醒剤所持容疑で逮捕された)清原さんの出所をバイクやヘリで追った映像を流したりしましたが、ものすごくリアリティがありますよね。震災については本当に深刻なので不謹慎なことは言えませんが、被災地で停電してテレビが見られないところでも、リアルタイムな映像が見られるという意味では役に立つかもしれません。

 ちょっと驚いたのは、テレビ局(テレビ朝日)の意思決定の速さです。テレビ局って固いし、スピードが遅そうじゃないですか。でも、ああいう判断をどんどん勝手に迅速にやっていくんです。一応、AbemaNewsのトップも僕がやっているんですが、1度も確認なんて入ったことはないです。たまたまAbemaTVを見たら中継していて、報道ステーションとのサイマル放送が決まっている。そういう現場の意思決定の速さと、レベルは相当高いですよね。


「現場の意思決定の速さと、レベルは相当高い」と藤田氏

心地良くないと「また開こう」と思わない

――スワイプ操作でサクサクとチャンネルを切り替えられる気持ちよさや、番組再生時の遅延の少なさに、並々ならぬ開発のこだわりを感じました。

 世界的にも類似したサービスはないので、かなり試行錯誤していまの形になっています。まず視聴習慣として(アプリを)開かせるものを目指しているので、快適じゃないと駄目なんですよね。心地良くないと次にまた開こうと思わないので、「まだカクカクしている、もっと滑らかにならないか」と相当直しました。サーバレスポンスについても、やはり動画の読み込みが遅いとユーザーは去ってしまうので、かなり検証しましたね。

――番組上でシームレスにコメントを書き込んで閲覧できる点は、インターネットならではの利点です。Twitterとも連携していますが、AbemaTV単体でコメントを書き込むこともできますね。

 テスト期間中はコメント機能をTwitter拡散だけに制限してみたんです。それはそれで、当たれば見ている人がどんどん広がっていくので。ただ、ユーザーの使われ方から、(アプリ単体での)コメント機能は必須だということになり、応急処置的にいまのユーザーインターフェースにしています。ここは、もっと映像とコメントが同時に開くようなものにしたいと思っています。

番組を視聴しながらコメントできる
番組を視聴しながらコメントできる

――24チャンネルの中で、特に人気のチャンネルは。また、MTVや釣りなどCSのような番組が多い印象を受けました。

 特にアニメは凄いですね。視聴数でもアニメが軒並み上位にきています。僕がほっと胸をなでおろしたのは、麻雀チャンネルが割と上位にきていること(笑)。ずっと見てしまうという人が結構多いみたいです。

 チャンネルについては、もともと念頭にあったのがケーブルテレビのような構成です。海外のホテルでやることがない時に、ケーブルテレビをつけて1チャンネルから順番に適当に見ていくと、ニュースから始まって、スポーツになったりミュージックビデオになったり、最後に何語か分からない放送になったりしますよね。AbemaTVでも、そこをイメージしました。

当初から24チャンネルで展開
当初から24チャンネルで展開

――今後もケーブルテレビに近いコンテンツが中心になるのでしょうか。それとも芸能人などを起用したテレビ寄りのコンテンツも増やすのでしょうか。

 ひとつのこだわりとして、映像の美しさというところで、仕入れるコンテンツにもすごく気を遣っています。また、テレビは視聴者層が高年齢化しているので、字幕だらけで、出演者の年齢も高いですよね。AbemaTVは若年層に見てもらいたいので、映像が美しく、若い方がたくさん出演するように、今の構成にしています。そこをブラさないように編成を変えていくと思います。

――テレビのように“受け身”で視聴する際には、どうしてもデータ通信量が気になります。

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