NTTぷららは4月13日、映像配信サービス「ひかりTV」で、専門チャンネルのインターネット配信を開始することを明らかにした。このほか、4Kコンテンツ制作の新たな取り組みなどの施策を事業説明会で発表した。
ひかりTVは、2014年10月に4K-VOD、12月に4K-IP配信を開始するなど、最新の映像配信環境を提供する映像配信サービス。話題のHDR対応の4K VOD作品をいち早くそろえるなど、新技術を次々と取り込んでいる。
新たに手掛ける専門チャンネルのインターネット配信は、スマートフォンやタブレットでテレビ番組をリアルで視聴できるというもの。現在のVOD配信に加えて、モバイルインターネット経由で2つのサービスが利用できる。
サービス開始は6月1日で、「お値うちプラン」「テレビおすすめプラン」「ビデオざんまいプラン」「基本放送プラン」「エントリープラン」「バリュープラン」「無料会員プラン」加入者が対象。テレビ向けプラン契約者は追加料金不要で利用できる。加入プランによって、月額基本料金内で視聴できるチャンネルは異なるが、別途料金により好きなチャンネルを1チャンネルから契約することも可能だ。
ビデオオンデマンドサービス用に使用している専用アプリ「ひかりTVどこでも」をアップデートすることで視聴ができ、配信するのは、フジテレビONE、TBSチャンネル2、FOX ENTERTAINMENT、スカイAなど、6球団のプロ野球視聴ができるスポーツチャンネルのほか、euronews、BBC WORLD NEWS、CNN U.S.などのニュース、スターチャンネル1、2、3などのエンターテインメント、ひかりTVチャンネル1、2、modelpresstvなどオリジナルといった約20チャンネル。チャンネルは6月以降順次提供されるとしている。
開始時点の視聴デバイスはスマートフォンとタブレットで、1アカウントで最大5台までの端末を登録すること可能。同時視聴は1もしくは2ストリームになる予定で、現時点では決定していない。モバイル端末への録画機能は備えておらず、ひかりTVチューナを持っていれば、番組表メニューから録画予約ができる。専門チャンネルは今後拡充していくほか、PCでの視聴環境も整備する予定だ。
テレビ番組のネット配信サービスは、4月11日に開局した「AbemaTV」が話題を呼んでいる。NTTぷらら代表取締役社長である板東浩二氏は「ひかりTVは有料で、AbemaTVは無料。視聴端末も先方はスマートフォンが中心になるだろう。サービスのコンセプトは似ているが軸が違うと思っている」とコメントした。
4Kコンテンツについては、3月末で734本をVODで提供しているが、この数を2017年3月末までに1200本まで引き上げる。また4K IP放送においても、10~26(モデルプレスTVは25)時の放送時間を、4月15日から24時間編成へと切り換えるとのこと。
コンテンツはフジテレビ、テレビ東京などのテレビ局と連携を強化するほか、映画祭「Short Short Film Festival & Asia 2016」に「ひかりTVアワード」、「島ぜんぶでおーきな祭-第8回沖縄国際映画祭-」で「ひかりTV賞」をそれぞれ新設。受賞監督らと4Kコンテンツを共同制作し、配信することを予定している。
HDRコンテンツに関しては「4Kコンテンツはいろいろな事業者が取り組んでいるので、ひかりTVは一歩先のHDRに対応する。ひかりTVの4K、HDRコンテンツ対応テレビがLG、東芝、ソニー、パナソニック、シャープの5大主要テレビメーカーから登場する」(板東氏)とした。HDR作品は、現在10作品を提供中。今後12作品を追加し、全22作品の提供を予定している。
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