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WhatsApp、すべてのデータを暗号化

Laura Hautala (CNET News) 翻訳校正: 編集部2016年04月06日 07時27分
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 Facebook傘下のWhatsAppは米国時間4月5日、同サービス上のコミュニケーションすべてを暗号化したことを発表した。つまり、WhatsAppを利用する10億人を超えるユーザーが送信するメッセージは、暗号化された状態で同サービスのシステムを通してインターネット上へと伝送され、受信者だけがそれを見たり聞いたりできる。

 WhatsApp共同創設者のJan Koum氏とBrian Acton氏は5日に公開したブログ投稿に、「概念はシンプルだ。メッセージを送信すると、そのメッセージの送信先のユーザーまたはグループしかそれを読むことができない」と記した。

 この動きによって、シリコンバレーと米政府が既に激しく対立して繰り広げている暗号化の議論において、さらに緊張感が高まるのは間違いない。問題になっているのは、政府の捜査当局に、一般ユーザーのデータや通信を詮索する手段を与えるべきか否かという点である。技術企業らの意見は、ノーだ。

 Appleは2月、カリフォルニア州サンバーナーディーノ郡で起きた銃乱射事件のSyed Farook容疑者が使っていた「iPhone」のロックを解除してFBIの捜査に協力するか否かで、FBIと対立した。その後FBIが、Appleの支援なしで端末のロックを解除できたと述べたことで、対立は立ち消えになったが、議論は未解決のままだ。

 WhatsAppの姿勢は、Appleよりもさらに極端である。WhatsAppは、同社が望んだとしてもユーザーのデータを入手することはできないと述べている。今回の発表は、犯罪捜査のためにWhatsAppのユーザーデータを入手しようとしているブラジル政府に対して、抵抗を示す態度のようにも見えなくもない。

 「人々の安全を守るのが法執行機関の重要な任務であることは理解するが、暗号化を解読しやすくする取り組みには、人々の情報をサイバー犯罪、ハッカー、無法国家が悪用できる状態にさらすというリスクがある」と前出の共同創設者らはブログ投稿に記している。

 FacebookはWhatsAppを2年前に190億ドルで買収した。WhatsAppが世界で最も人気の高いメッセージサービスの1つにまで成長していたことが1つの理由である。WhatsAppは、通信事業者が提供するテキストメッセージプランよりもコストが低いことから、人々は同サービスを使用している。

WhatsApp共同創設者Jan Koum氏はブログ投稿で全ユーザーのコミュニケーションは暗号化されると述べた。
WhatsApp共同創設者Jan Koum氏はブログ投稿で全ユーザーのコミュニケーションは暗号化されると述べた。
提供:© Lino De Vallier/Demotix/Corbis, Lino De Vallier / Demotix

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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