Eコマース大手Amazonの「Amazon Dash Button」は米国時間3月31日、登場から1周年を迎えた。この機に、同社は節目となる事柄をいくつか発表した。
Amazonによると、Dash Buttonのエコシステムに加わったブランド数は3倍になり、100社を超えたという。ここ3カ月間でDash Buttonを使った注文は75%以上増加し、現在、毎分1件を超える驚異的なペースで注文が行われている。
こうした数字は、誰もが本当だとは思わなかった製品にしてはかなり印象的だ。
2015年のエイプリルフール前日にDash Buttonのニュースが初めて報じられた際、過熱報道をしている技術関係のジャーナリストにAmazonが手の込んだいたずらを仕掛けたのではないかと思った者も多かった。なにしろ、Dash Buttonは、冷笑されるのを望んでいるのかと思えるほど奇妙で受け狙いの製品のように思えたのだから。
だが、1クリックするだけで購入できるこのシステムは本物で、Amazonは、「Dash Replenishment Service」(DRS)の開発を通じて、Dash Buttonをモノのインターネット(IoT)に組み入れた。DRSは、残り少なくなった用品を自動的に注文できるようにハードウェアに直接組み込むこともできるし、スタンドアロンのボタンとして存在することもできる。
Amazonは2015年10月、DRSに参加するハードウェア関係のパートナーのエコシステムを大幅に拡大した。サムスンやGeneral Electric(GE)、Osterなど多くの企業が、ユーザーの手を煩わせることなく製品を再注文できる機器や器具を製造する契約を結んだ。2016年1月には、DRS対応機器の第一弾が登場した。
最近Dash Buttonのエコシステムに加わったブランドとしては、Brawny、Charmin、Clorox、Doritos、Energizer、Lysol、Peet's Coffee、Playtex、Purina、Red Bull、Starbucks、Vitamin Water、コンドームブランドのTrojanなどがある。
さらに視野を広げて見ると、Dash ButtonとDRSは(さらに、Amazonのスマートスピーカーシステム「Echo」も)、Eコマースをスマートホーム技術やIoTと結びつける同社の基本計画の一部であることが明らかだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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